デジタル大辞泉
「カリエス」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
カリエス
- 〘 名詞 〙 ( [ドイツ語] Karies ) 慢性の骨炎によって骨が漸次融解する疾患。肋骨、脊柱などにおこり、脊椎の場合は骨が湾曲する。化膿するのを湿性カリエス、そうでないのを乾性カリエスという。骨疽(こっそ)。骨瘍(こつよう)。骨潰瘍。〔アルス新語辞典(1930)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
カリエス
〈骨が腐る〉という意味で,乾酪性壊死(えし)による骨質の崩壊現象をいう。原因は結核における二次感染によるものが大部分なので,今日ではカリエスは骨結核と同義に解されている。冒される部位により脊椎カリエス,肋骨カリエス,骨盤カリエスなどと呼ばれるが,脊椎と肋骨が冒されることが最も多い。カリエスの大部分は,脊椎カリエスのように,肺などの結核病巣から血行的に結核菌が骨髄に運ばれることによる。しかし肋骨カリエスでは,肺から伝播的に病巣が広がっていく。治療は,全身療法すなわち安静・栄養・化学療法が第一で,さらに病患部の固定,手術を行う。
→関連項目鳩胸|深田久弥
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
カリエス
かりえす
caries
骨結核などの慢性疾患のため骨が栄養障害をおこして壊疽(えそ)に陥ったものをいい、骨瘍(こつよう)ともいう。俗には脊椎(せきつい)カリエスをさす。
[編集部]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
カリエス
caries
主として慢性の炎症が原因となって,骨や歯牙などが壊疽に陥った状態をいう。以前は結核が原因になって脊椎,骨盤,肋骨などに病変の起ることが多かったが,最近はほとんどみられない。歯のう蝕 (俗にいう虫歯) の場合も,これは歯牙硬組織に生じたカリエスであり,欧米ではデンタル・カリエス dental cariesといわれている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内のカリエスの言及
【脊椎カリエス】より
…脊椎における結核性病変をいう。カリエスとは〈骨が腐る〉という意味で,結核性という意味は含まれていないが,〈骨を腐らせる〉のは結核が最も多いところから,骨関節結核を一般にカリエスという。脊椎カリエスは,骨関節結核の一つで,その半数以上を占め頻度は最大である。…
※「カリエス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」