ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キアシシギ」の意味・わかりやすい解説
キアシシギ
Tringa brevipes; grey-tailed tattler
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
くちばしもあしもそう長くない中型のチドリ目シギ科の鳥。あしが黄色いのでこの名がある。アナディル地方,バイカル湖の北方,カムチャツカ半島の山地などで繁殖し,冬は大スンダ列島,オーストラリアなどに渡る。日本には旅鳥として春と秋に渡来し,海岸や河口の干潟,川岸や川の中州,海岸の堤防や岩場,海岸近くの水田などにすみ,数は多い。全長約25cm。体の上面は灰褐色で,眉斑(びはん)は白色,体の下面は白くて胸から脇に灰黒色の横斑がある。くちばしは少し長くてまっすぐ,あしはシギ類としては短い。水ぎわや浅水中を歩いて甲殻類,ゴカイ,トビムシなど動物質の餌をあさり,ときには尾を上下に振ることもある。ピュイ,ピュイと口笛のような声で鳴き合うが,ピュイーと鳴くこともある。1959年に初めてシベリアで巣と卵が発見された。地上に皿形の巣をつくり,1腹4卵を産む。近縁種にアラスカで繁殖するメリケンキアシシギT.incanaがあり,ときにはキアシシギと同一の種とされる。
執筆者:高野 伸二
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
鳥綱チドリ目シギ科の鳥。シベリア東部で繁殖し、冬は南へ渡る。日本には旅鳥として訪れる。全長約25センチメートル、翼長約16センチメートル、体の上面は灰褐色で眉斑(びはん)は白く、体の下面は白色で夏羽には褐色の横斑がある。足は名のとおり黄色である。海岸や河口の干潟や三角州、入り江、水田、川岸や中州などにいて、数十羽の群れをつくることもある。小魚、ゴカイ、カニ、貝などを食べる。ほかのシギと混群をつくる場合もある。ピューイピュイと澄んだ声で鳴く。
[高野伸二]
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新