サカツラガン(その他表記)Anser cygnoides; swan goose

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サカツラガン」の意味・わかりやすい解説

サカツラガン
Anser cygnoides; swan goose

カモ目カモ科。中国で家禽化されたシナガチョウの原種。全長 81~94cm。頭上から後頸は暗褐色,頬から前頸はクリーム白色。嘴は黒く,額との境が白い。背面は褐色だが,各羽毛の縁の色が淡く,波状の縞模様をつくっている。胸,腹は淡褐色の濃淡の縞模様で,下尾筒は白色。モンゴルとシベリア東南部から中国東北部で繁殖する。ステップやタイガの草原などに生息し,水に入ることは少ない。巣は湿原などの近くの小高くなった場所など乾燥した草原に草を敷いてつくる。繁殖を終えると,おもに中国中東部に渡って越冬し,この時期は淡水の湖沼や河川で過ごすことも多い。渡り途中で多くの中継地に滞在するので,そうした地域も生息地と考えられる。日本ではかつて冬鳥(→渡り鳥)として多数渡来したが,狩猟などで生息数が減少し,今日では渡来数が少ない。(→ガンカモ類)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サカツラガン」の意味・わかりやすい解説

サカツラガン
さかつらがん / 酒面雁
swan goose
[学] Anser cygnoides

鳥綱カモ目カモ科の鳥。モンゴルからシベリア南東部、樺太(からふと)(サハリン)、カムチャツカ半島、コマンドルスキー諸島に繁殖し、朝鮮半島、中国北部、一部は日本にも越冬するアジア特産の大形ガンである。全長約87センチメートル。嘴(くちばし)は黒くて長く、頭から後頸(こうけい)に沿って濃い褐色なのが特徴で、顔部がやや茶褐色なので酒面の名がある。日本への渡来は元来少数であったが、1950年(昭和25)ごろまでは20羽内外は千葉県市川市新浜(しんはま)などにみられた。しかし近年は、まれに単独で出現するにすぎない。本種は、中国で家禽(かきん)化されたシナガチョウの原種であるが、繁殖地は奥地の山麓(さんろく)草地や沼地で、その生態に関する報告は少ない。

[黒田長久]


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小学館の図鑑NEO[新版]鳥 「サカツラガン」の解説

サカツラガン
学名:Anser cygnoides

種名 / サカツラガン
目名科名 / 〈カモ目〉カモ科
解説 / 顔が赤かっ色で、酒を飲んだ人のように赤いという意味から、酒面雁とよばれます。マガンやヒシクイの群れにまじっていることがあります。
全長 / 87cm
食物 / 草の葉、イネの落ち穂
分布 / まれな冬鳥
環境 / 湖沼、湿原、水田
鳴声 / ガハン、ガハン

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