日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジュリアン」の意味・わかりやすい解説
ジュリアン
じゅりあん
Camille Julien
(1859―1933)
フランスの歴史家、古代史家。とくにフランスの建国に至る、ローマ属領下のガリアの研究で名高い。マルセイユ生まれ。パリに出て、エコール・ノルマル・シュペリュールに入学。歴史学の1級教員資格をとる(1880)。ローマに留学。ついでベルリンへ赴き、モムゼンの指導を受ける。フランスに帰国して、ボルドー大学文学部に奉職。1905年パリのコレージュ・ド・フランスの講座を担当する。24年アカデミー・フランセーズの会員に選ばれた。主著『ガリア史』(8巻)は08~21年の間に刊行された。ほかに『ローマ帝国の地方と都市の行政』(1884)、『ボルドー史』(1895)、『ベルサンジェトリス』(1901)、『ガリアからフランスへ』(1922)がある。
[金澤 誠]