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白鳥の湖 はくちょうのみずうみLe lac des cygnes; The Swan Lake

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

白鳥の湖
はくちょうのみずうみ
Le lac des cygnes; The Swan Lake

4幕のバレエ。台本ウラジーミル・ベギチェフ,ワシリー・ゲルツァー。音楽ピョートル・チャイコフスキー。振り付けベンツェル・ライジンガー。 1877年モスクワボリショイ劇場初演。各地に伝承される白鳥姫の民話や伝説を巧みに構成したロマンチック・バレエ。初演は失敗に終わり,その後も数回改訂されて上演されたが,作曲者存命中にはまったく認められなかった。 1895年マリウス・プティパとレイ・イワーノフの共同振り付けによって初めて称賛を得,名作として知られるようになった。現在上演されているものは,ほとんどこのプティパ=イワーノフ版によっている。その後の改訂版としてはアレクサンダー・ゴルスキー,アサフ・メッセレルのもの,ウラジーミル・ブルメステルの演劇的傾向の強いものなどがある。日本初演は 1946年,小牧正英の振り付けにより東京バレエ団が帝国劇場で全幕上演した。

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百科事典マイペディアの解説

白鳥の湖【はくちょうのみずうみ】

チャイコフスキー作曲のバレエ音楽。《Lebedinoe ozero》。中世ドイツの伝説に基づき,V.P.ベギチェフとV.ゲルツェルの台本(粗筋の創案はチャイコフスキー自身によるといわれる),ベンツェル・ライジンガー〔1828-1892〕の振付で,1877年モスクワのボリショイ劇場において初演。しかしこのときはあまり評判にならず,作曲者の死後1895年プティパとL.I.イワーノフの振付によりペテルブルグのマリインスキー劇場で復活上演され,大成功を収めた。プティパは大幅に台本を書き改め,主役の白鳥(オデット)と黒鳥(オディール)はイタリア出身の名バレリーナ,ピエリーナ・レニャーニ〔1863-1923〕が一人二役で踊った。レニャーニがオディール役の第3幕で32回のフェッテを見せ,観客を驚かせたエピソードも有名。後世さまざまな演出がされたが,チャイコフスキーの原曲に忠実に復活上演した1953年のV.P.ブルメイステル〔1904-1971〕の演出が際立つ。日本では終戦後まもない1946年小牧正英を中心とする東京バレエ団(現在の同名バレエ団とは別組織)によってロングラン上演され,日本バレエ界発展への大きな基礎を築いた。抜粋曲が管弦楽組曲としても演奏されている。
→関連項目ウラノワ貝谷八百子谷桃子チュチュノイマイヤーフォンテインポロネーズ森下洋子ローヤル・バレエ団

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デジタル大辞泉プラスの解説

白鳥の湖

ロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキーの同名の管弦楽曲によるバレエ。1877年、ヴェンツェル・ライジンガーの振付によりモスクワのボリショイ劇場で初演。現在は1895年にマリウス・プティパ、レフ・イワーノフの振付に基づく版が上演されることが多い。

白鳥の湖

ロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキーのバレエ音楽(1877)。魔法により白鳥に変えられたオデット姫と、夜だけ人の姿に戻る姫に恋をしたジークフリート王子をめぐる物語。最後の場面では、共に死を選ぶ悲劇的結末や呪いが解けて結婚する幸福な結末など、様々な演出がある。『眠れる森の美女』、『くるみ割り人形』とともにチャイコフスキーの三大バレエと呼ばれる。

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世界大百科事典 第2版の解説

はくちょうのみずうみ【白鳥の湖 The Swan Lake】

チャイコフスキー作曲の4幕のバレエ。作品20。台本はベギチェフとゲルツェル。1877年ライジンガーの振付によって,モスクワ・ボリショイ劇場で初演。80年と82年にも同劇場でハンセンの振付で再演。いずれも目だった評判は得なかった。95年ペテルブルグのマリインスキー劇場でM.ペチパL.I.イワノーフの振付で上演,大成功を収めた。この成功には,作曲者の弟モデスト・チャイコフスキーが台本の一部を作り直したことも助けになった。

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大辞林 第三版の解説

はくちょうのみずうみ【白鳥の湖】

バレエ組曲。チャイコフスキー作曲。四幕。1877年初演。クラシック-バレエ最高の人気作。中世ドイツの伝説に基づく。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

白鳥の湖
はくちょうのみずうみ
Лебединое озеро Lebedinoe ozero ロシア語
The Swan Lake英語
Le lac de cygnesフランス語

クラシック・バレエの代表作。全四幕。V・P・ベギチェフとV・F・ゲルツェルの台本によりチャイコフスキーが作曲(1876完成)し、ライジンガーの振付けで1876年2月20日(ロシア暦)モスクワのボリショイ劇場初演。物語は救済メルヒェンで、魔法使いロットバルトによって白鳥に変えられている王女オデットは、夜の間だけ人間に戻るが、彼女に恋をした王子ジークフリートは強い愛情によってその魔法を解くというのが大筋である。初演は成功を収めることができず、作曲者の死後の1895年に、M・プチパとその弟子イワーノフの振付けによってペテルブルグのマリンスキー劇場で改訂上演されて大成功を収め、今日の大流行の基礎がつくられた。プチパはマイム的な身ぶりの多い第一幕と、第三幕の王子の花嫁候補たちの舞踊競争ともいえるディベルティスマンを、イワーノフは第二幕、第四幕のロマンチックなチュチュを着た白鳥たちの登場する場面を担当した。その後も振付けや演出に多くの改訂が加えられており、結末も2人が悪魔を倒して結婚するもの、死によって結ばれる悲劇的なものなどさまざまである。清純な白鳥オデットと、ロットバルトの娘で王子を誘惑する黒鳥オディールを1人で演じ分けるのが、プリマ・バレリーナへの第一歩とされる。[市川 雅]
『アン・ヌージェント著、小倉重夫訳『白鳥の湖』(1987・新書館)』

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世界大百科事典内の白鳥の湖の言及

【バレエ音楽】より

…しかし,舞踊の因襲的な技法が自由な音楽表現の束縛となり,一級の作曲家たちはバレエ音楽に創作意欲を示さなかった。パリにおけるドリーブの《コッペリア》(1870)と《シルビア》(1876),モスクワにおけるチャイコフスキーの《白鳥の湖》(1876),ペテルブルグにおける同じ作曲家の《眠れる森の美女》(1890)と《くるみ割り人形》(1892)の成功は,この通念を打開し20世紀のバレエ音楽への道を開いた。 1910年代から20年代にかけて,ディアギレフの主宰する〈バレエ・リュッス〉のために,現代音楽の新しいイズムをもったバレエ音楽が相次いで創造される。…

【ペチパ】より

…独舞と群舞の有機的なつながり,踊りとマイムの交替による劇的展開など,さまざまな新手法を打ちだし,欧州屈指のバレエ団をつくりあげた。彼の作品は《ドン・キホーテ》(1869),《バヤデルカBayaderka》(1877)をはじめ自作だけでも60編を超すが,その作舞法は年とともに深味をまし豊かになり,とくに晩年にはチャイコフスキー,グラズノフの協力のもとに交響楽的バレエ《眠れる森の美女》(1890,曲チャイコフスキー),《白鳥の湖》(1895,イワノフと分担,曲チャイコフスキー),《ライモンダ》(1898,曲グラズノフ)など,近代バレエの頂点をなす不朽の名作をつくりあげた。また《ジゼル》《海賊》《エスメラルダ》など,先人の作品の改訂増補にいどみ,精彩さを加えた傑作として後代に伝えた。…

※「白鳥の湖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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