イソプレン

デジタル大辞泉 「イソプレン」の意味・読み・例文・類語

イソプレン(isoprene)

天然ゴム熱分解すると得られる無色、揮発性の液体重合させてポリイソプレンとし合成ゴムを作る。化学式CH2=C(CH3)CH=CH2

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精選版 日本国語大辞典 「イソプレン」の意味・読み・例文・類語

イソプレン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] isoprene ) 脂肪族不飽和炭化水素で天然ゴムの構成分子。化学式 C5H8 無色透明刺激臭のある揮発性液体。石油分解物からも合成される。合成ゴム、合成樹脂原料となる。

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化学辞典 第2版 「イソプレン」の解説

イソプレン
イソプレン
isoprene

C5H8(68.12).CH2=CH(CH3)C=CH2.2-メチル-1,3-ブタジエン(2-methyl-1,3-butadiene)ともいう.脂肪族不飽和炭化水素(ジエン)の一つ.分枝メチル基共役二重結合とをもっている.天然ゴムの構成単位であり,石油系炭化水素の分解ガス中にも含まれる.製法は,天然ゴム,テレビン油などを熱分解して得られる.工業的には,石油系炭化水素の熱分解により,エテンを製造する際に副生する C5 留分から,抽出蒸留により分離する方法,イソペンテンを脱水素する方法,イソブテンホルムアルデヒド脱水縮合する方法などがある.構造ブタジエンの内部炭素に結合している水素の一つをメチル基で置換した構造をもつ.無色のやや刺激臭のある揮発性の液体.融点-145.95 ℃,沸点34.07 ℃.0.67587.1.41852.各種有機溶剤に可溶,水に不溶.共役ジエンとしてブタジエンと同様の化学反応性を示し,石油化学工業における重要な炭化水素中間体の一つ.おもな用途はイソプレンゴム(cis-1,4-ポリイソプレン),ブチルゴムなどの合成ゴム原料,およびファインケミカル用合成原料である.[CAS 78-79-5]

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改訂新版 世界大百科事典 「イソプレン」の意味・わかりやすい解説

イソプレン
isoprene



二重結合を二つもつ脂肪族鎖式不飽和炭化水素(ジオレフィン,鎖式ジエン)の一つ。IUPAC命名法では2-メチル-1,3-ブタジエン。古くから天然ゴムの単位構成分子として知られている。天然ゴム,テレビン油などを熱分解すると得られる。無色でやや刺激臭のある揮発性液体。融点-145.95℃,沸点34.07℃,比重0.78942(0℃)。各種溶剤に可溶,水には不溶。二重結合は共役二重結合をなすので化学反応性が高い。とくに重合活性が高いので,石油化学工業で重要な炭化水素中間体の一つとなっている。ブチルゴムなどの合成ゴム,合成樹脂などの原料として用いられる。最近はイソプレンを単独重合して天然ゴムに非常に近い分子構造をもったイソプレンゴムを合成できるようになったので,その重要性が増している。

 精油,樹脂,弾性ゴム,カロチノイド色素,ビタミンAなど,天然にはイソプレンの重合体,誘導体とみなすことができるものが多い。これらをテルペンと総称するが,その炭素骨格がイソプレンの炭素骨格から成ることをイソプレン則という。表におもなものと重合様式の一例を示す。
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百科事典マイペディア 「イソプレン」の意味・わかりやすい解説

イソプレン

化学式はCH2=C(CH3)−CH=CH2。刺激臭のある無色の液体。融点−145.95℃,沸点34.07℃,比重0.78942。天然ゴムの高分子をつくる主要基本単位。工業的にはイソペンテンの脱水素,プロピレン2量体の熱分解などによって得られる。合成ゴム(イソプレンゴムブチルゴム)用原料として使用。
→関連項目グッタペルカゴム

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栄養・生化学辞典 「イソプレン」の解説

イソプレン

 C5H8 (mw68.12).

 イソプレノイドの構造の基本単位.

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