キャンベラ(英語表記)Canberra

翻訳|Canberra

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キャンベラ
Canberra

オーストラリア首都同国南東部,ニューサウスウェールズ州が取り囲む内陸に位置し,タスマン海に面するジャービスベイとともにオーストラリアンキャピタルテリトリー ACTを構成する。グレートディバイディング山脈の 1900m級の山々の裾野に広がり,マランビジー川の支流モロングロ川が市街地を流れる。高地に囲まれ,夏は暑く,冬は寒い。また降水量は少ない。1908年に連邦首都の建設地に選定され,1911年の国際設計競技に当選したアメリカ人建築家ウォルター・バーリー・グリフィンの都市計画案を基礎に 1913年に建設が始まり,1927年5月9日連邦議会がメルボルンから移転して正式に首都となった。第2次世界大戦後,急速に建設が進み,モロングロ川をせき止めた人造湖バーリーグリフィン湖(1963)をはじめ,人口増加に伴いウェストンクリーク(1962),ベルコネン(1966),タガラノン(1975)などの衛星都市が建設された。連邦政府の直轄下にあったが,1989年自治を一部担う ACT政府が発足した。市街地と緑地が計画的に配置され,美しい庭園都市として知られる。ストロムロ山天文台(1924),オーストラリア国立図書館(1968),オーストラリア連邦最高裁判所(1981),オーストラリア国立美術館(1982),聖ジョン・バプティスト教会(1845),オーストラリア国立戦争記念館(1941),連邦議会議事堂(1988)および 1927~88年に使用された旧連邦議会議事堂があるほか,オーストラリア国立大学(1946)をはじめとする高等教育機関,オーストラリア連邦科学産業研究機構,オーストラリア国防専門学校が立地する。人口 35万5596(2011)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

キャンベラ

オーストラリア南東部,シドニーの南西約240kmの丘陵に位置する連邦首都。1908年首都地域として選定,世界中から公募した都市計画案の中から,米国のW.B.グリフィンの設計案を採用,1913年建設を開始した計画都市。行政区,住宅区,工場区などに分かれ,人工湖を公園に配置,クモの巣状の街路が各区を連結。1927年メルボルンから首都が移された。大学(1946年創立),国立図書館がある。人口100万人を想定した新都市計画が進行中。35万6586人(2011)。
→関連項目オーストラリア

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

キャンベラ【Canberra】

オーストラリアの首都。シドニーの南西300km(道路距離)の高原(標高約600m)に位置する。人口30万4000(1995)。オーストラリアン・キャピタル・テリトリーと呼ばれる連邦政府直轄地区(面積2395km2)の北東部にある。いわゆる計画都市として知られ,1911年の設計コンクール当選作を原案に13年に建設が開始され,27年国会議事堂完成をもって正式に首都となった。しかし都市建設の歩みはきわめて遅く,建設が本格化したのは58年以後であり,人造湖の完成や,連邦政府機能の大部分のメルボルンからの移転は,60年代に入ってからであった。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

キャンベラ【Canberra】

オーストラリアの首都。同国の南東部に計画的に建設された政治都市。州に属さず、連邦政府の直轄地。カンベラ。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

キャンベラ
きゃんべら
Canberra

オーストラリアの首都。シドニーの南西、道路で300キロメートル、オーストラリアン・キャピタル・テリトリー北東部の高原(標高約600メートル)に位置する。人口31万1518(2001)、都市圏人口34万7100(1997)。平均気温は最暖月(1月)20.4℃、最寒月(7月)5.7℃、年降水量は633ミリメートル。連邦政府諸機関、各国大公使館、オーストラリア国立大学(1946創立)などがあり、連邦政府雇用者が就業人口の2分の1余りを占める。地方自治体はなく、連邦政府が直接都市行政にあたり、土地私有は認められていない。
 いわゆる計画都市として知られ、1911年の設計コンクール当選作を原案に、数回の手直しを経て建設が進められ、27年国会議事堂の完成によって公式に首都となった。しかし、行政の非能率、都市計画の手直し、戦争などにより、都市建設の歩みは遅く、ようやく58年以後、首都建設公団の設立や連邦機能の拡大に伴って建設が本格化し、60年代に人造湖を含む当初の計画がほぼ完成した。当初の計画(人口2万5000人規模)は人口25万人規模に拡大、さらに100万人規模に拡大された。この新しい計画のもとに、旧市街地のような幾何学的パターンにこだわらず、居住環境を重視した新市街地の建設が進められた。[谷内 達]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ダブルベーグル

テニス競技において、一方の選手がゲームカウント6-0で2セット連勝することの通称。真ん中に穴が空いたパンの一種であるベーグルの形が数字の「0」に似ていることが語源となっている。1セットの場合は単に「ベ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

キャンベラの関連情報