クライマックス(絶頂)(読み)くらいまっくす(英語表記)climax

翻訳|climax

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クライマックス(絶頂)」の意味・わかりやすい解説

クライマックス(絶頂)
くらいまっくす
climax

「はしご」を意味するギリシア語klimaxに由来し、相対立するものが互い主張をエスカレートさせていき、緊張最高位に達した状態をいい、「絶頂」「最高潮」と訳される。修辞法でいう「漸層法」がこれにあたる。劇では普通この部分は主人公運命の逆転性をいっぱいにはらんだ危機状態である。いわゆる見どころ、聞きどころとなる「やま場」であるが、こうしたやま場が大小あり、ちょうど波のようなぐあいに小さなやま場が集まってついには大きなやま場を形成するというかたちで、劇のリズムをつくりだしていく。

[高師昭南]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android