コリンズ(英語表記)William Collins

デジタル大辞泉 「コリンズ」の意味・読み・例文・類語

コリンズ(William Wilkie Collins)

[1824~1889]英国小説家。英国探偵小説の先駆者。作「白衣の女」「月長石」など。

コリンズ(William Collins)

[1721~1759]英国の詩人ロマン主義先駆存在。不遇のうちに狂死。詩集頌歌集」など。

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精選版 日本国語大辞典 「コリンズ」の意味・読み・例文・類語

コリンズ

  1. [ 一 ] ( William Wilkie Collins ウィリアム=ウィルキー━ ) イギリスの作家。「白衣の女」「月長石」を著わし、イギリス探偵小説の元祖となった。(一八二四‐八九
  2. [ 二 ] ( William Collins ウィリアム━ ) イギリスの詩人。ロマン的な詩風を示す「頌歌(しょうか)集」で有名。(一七二一‐五九
  3. [ 三 ] ( John Anthony Collins ジョン=アンソニー━ ) イギリスの理神論者。理性信仰の基礎とし、また聖書解釈においては知性の自由な働きを主張した。主著は「自由思想論」など。(一六七六‐一七二九

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改訂新版 世界大百科事典 「コリンズ」の意味・わかりやすい解説

コリンズ
William Collins
生没年:1721-59

イギリスの詩人。少年時代に作った《ペルシア牧歌》(1742)などで文名を知られたが,オックスフォード大学卒業後,ロンドンで文学修業を続けても,文壇に志を得ず,不遇なままで生涯を終わった。しかし当時のロンドン文壇の大御所S.ジョンソンは,性格的に優柔不断な彼の欠点を指摘しつつもその才能を惜しみ,同情に満ちた伝記をその有名な《詩人伝》(1779-81)に収めた。コリンズのもっとも重要な作品は《オード集》(1746)であるが,のちのロマン派時代に重要な詩的表現様式となる〈オード型式を自由に使いこなして,新しい時代への幕を開ける役割を果たしている。とくにそのなかの《夕べに捧ぐるオード》は,夕べという時間帯をもの静かな乙女として擬人化するなどの点に,新古典主義時代の詩風のなごりが認められるものの,自然に対するみずみずしい感性は,すでに次の時代を指し示していたといえよう。
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百科事典マイペディア 「コリンズ」の意味・わかりやすい解説

コリンズ

英国の小説家。画家の子。《白衣の女》(1860年)と,T.S.エリオットが〈英国最初のそして最上の推理小説〉と評したとされる《月長石》(1868年)は,英国推理小説の始まりとして知られる。ディケンズの友人で共作もある。
→関連項目原抱一庵

コリンズ

英国の詩人。自然をみずみずしい感覚でうたった《夕べに捧ぐオード》(1746年)などのオードで知られ,ロマン主義の先駆となった。

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