ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サシバ」の意味・わかりやすい解説
サシバ
Butastur indicus; grey-faced buzzard
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タカ目タカ科の鳥。秋の渡りのときには非常に大きな群れをつくって渡るので有名。日本,沿海州,中国北部で繁殖し,東南アジアやニューギニアに渡って越冬する。日本には4月ころ渡来し,本州,四国,九州,伊豆諸島などの標高1000m以下の林で繁殖する。〈ピックゥイー〉とよく鳴き,数も多いので見かけることが比較的多いタカである。全長約50cm。上面は赤褐色,下面は白っぽくて褐色の横縞がある。おもな食物は,ヘビ,トカゲ,カエルなどで,ネズミや小型の鳥をとることもある。また,イナゴ,バッタなどの昆虫類もよく食べる。秋の渡りは9月初めに始まり,9月末から10月上旬にかけて,愛知県伊良湖岬,鹿児島県大隅半島,沖縄県宮古島では1万を超すサシバが海を渡っていくのを見ることができる。5~6月に高い木の上に巣をつくり,1腹2~4個の卵を産む。
執筆者:竹下 信雄
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鳥綱タカ目タカ科の鳥。アジア北東部で繁殖し、冬は東南アジアに渡る。全長約50センチメートル、体の上面は赤褐色で頬(ほお)は灰色、白い眉斑(びはん)がある。体の下面は白地に褐色の横斑がある。日本には夏鳥として渡来し、本州、四国、九州の低山帯の山林で繁殖し、マツなどの高い木の枝の上に巣をつくる。沖縄諸島では越冬するものが少数ある。カエル、ヘビなどの小動物を食べ、ピックィーと鳴く。秋になると群れをつくって南方へ渡っていく。愛知県伊良湖岬(いらごみさき)、鹿児島県佐多岬、沖縄県宮古島は南下するサシバの大群がみられることで有名である。
[高野伸二]
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