ジャワ原人(読み)ジャワげんじん(英語表記)Java man

翻訳|Java man

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ジャワ原人
ジャワげんじん
Java man

インドネシアのジャワ島で出土した化石人類。かつてはピテカントロプスの属名を与えられていたが,今日ではホモ・エレクトゥス・エレクトゥス Homo erectus erectus と三名法で表記され,原人類に属する。生存年代は約 100万~50万年前。中部ジャワ,トリニール更新世中期の層から,1891~92年ウジェーヌ・F.T.デュボアによって発見され,その後もジャワ島中部のモジョケルト(→モジョケルト頭骨)やサンギラン(→サンギラン遺跡)などからグスタフ・H.R.フォン・ケーニヒスワルトや T.ヤコブにより発見された。1969年には,待望の顔面が保存されている頭骨がサルトノ・カルトディルジョにより発見された。これは 8番目のものである。1997年には日本とインドネシアの合同調査隊がサンギランで,約 80万年前の地層から子供の下顎の前歯 1本を発掘した。

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知恵蔵の解説

ジャワ原人

ジャワ原人は1891年以来、インドネシアのジャワ島で発見されピテカントロプス・エレクトス(Pithecanthropus erectus)と命名された原人の通称。北京原人は1923年以来、中国の北京郊外の周口店で発見されシナントロプス・ペキネンシス(Sinanthropus pekinensis)と命名された原人の通称。両者ともホモ・エレクトスとしてまとめられている。ヒトがサルの仲間から進化したというダーウィンの進化論を、サルとヒトの中間状態を示す化石の発見により実際に証明した、という歴史的な意義が大きい。

(馬場悠男 国立科学博物館人類研究部長 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉の解説

ジャワ‐げんじん【ジャワ原人】

1891年にインドネシアのジャワ島のトリニールで発見された化石人類更新世中期に生存し、脳容積は現代人の約3分の2。直立歩行し、眼窩(がんか)上にひさし状の隆起がある。ピテカントロプス‐エレクトゥス(直立猿人)として分類されたが、現在はホモ‐エレクトゥスに含め、原人とされる。

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世界大百科事典内のジャワ原人の言及

【ピテカントロプス】より

…ドイツの生物学者E.ヘッケルがいつか発見されるはずの人類の祖先の呼名として提唱し,のちにオランダの解剖学者E.デュボアがインドネシアのジャワ島で実際に発見した化石人類に与えた名称。ジャワ原人と訳される。ピテカントロプスの発見は,ジャワ島中央部を流れるソロ川沿岸のトリニールTrinilで,1891年から翌年にかけてデュボアが頭蓋冠と歯と大腿骨の化石を発掘したのに始まる。…

※「ジャワ原人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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