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アメリカのバイオリン奏者。ロシア出身。20世紀前半を代表する大家の一人で,まれにみる技巧家として,主情的にすぎる従来の演奏法を排して俊敏で強靱なスタイルを確立,〈ハイフェッツ時代〉を築き上げた。ペテルブルグ音楽院で名教師アウアーに師事,1912年ベルリンでニキシュ指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と協演。ロシア革命勃発により渡米,以後アメリカを本拠に世界的に独奏活動を続け,25年アメリカ市民権を取得。レコーディングも精力的に行い,レパートリーの広さでも余人を寄せつけなかった。第2次世界大戦後は室内楽にも目を向け,46年ルビンステイン,ピアティゴルスキーとピアノ三重奏団を結成したが,これは〈百万ドル・トリオ〉と呼ばれて大評判となった。62年南カリフォルニア大学教授に就任。1923年(大正12)初来日。
執筆者:岩井 宏之
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ロシア出身のアメリカのバイオリン奏者。サンクト・ペテルブルグ音楽院でアウアーに師事、1917年のロシア革命と同時に渡米、アメリカを本拠に世界各地に演奏旅行、同門のエルマン、ジンバリスト、ミルスタインの活動と相まって、ロシア派の名声を世界中に輝かせた。1923年(大正12)初来日。25年アメリカに帰化。切れ味鋭い技巧の持ち主で、それまでバイオリン演奏の主流を占めていたロマン的なリリシズムを投げ捨て、正確で緩みのない造形を重んじた新しい演奏スタイルを築き上げ、20世紀最大の巨匠とたたえられた。第二次世界大戦後はプリムローズやピアティゴルスキー、ルービンシュタインと組んで室内楽でも活動した。
[岩井宏之]
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[日本のバイオリン]
日本にバイオリンが導入されたのは明治時代にさかのぼる。大正時代にはジンバリストEfrem Zimbalist(1889‐1985),F.クライスラー,J.ハイフェッツなどの名演奏家が多数来日し,バイオリンへの関心が高まった。しかしバイオリンが一般化したのは昭和にはいってからであり,第2次世界大戦直前の時期には諏訪根自子,巌本真理,江藤俊哉,岩淵竜太郎などの演奏家が活躍している。…
※「ハイフェッツ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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