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ハヤブサ

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ハヤブサ

環境省のレッドリストで「絶滅の危険が増大している種」に指定されている猛禽類(もうきんるい)。上昇気流のある海沿いの岩棚などを産卵や子育て場所に選ぶことが多い。北九州市周辺は、えさにするヒヨドリなどの回遊ルートにあたり、絶好の生息地。市内には十数組居ついているとみられる。

(2009-06-16 朝日新聞 夕刊 1総合)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハヤブサ
Falco peregrinus; peregrine falcon

ハヤブサ目ハヤブサ科。全長は雄 38cm,雌 51cm。翼開張 84~120cm。南極大陸を除くほぼ全世界に分布し,16亜種がある。成鳥は背面が灰色がかった青黒色から黄緑色がかった灰色まで変異がある。下面がクリーム色で,胸から腹に暗色の横斑が密にあり,眼下から頬にかけてひげのように見える黒い模様がある。幼鳥は成鳥より褐色に富み,胸から腹の暗色の斑が縦に入る。日本にも亜種のハヤブサ F. p. japonensis留鳥として生息するほか 3亜種の記録があるが,シマハヤブサ F. p. furuitii は過去 50年以上記録がない。山地や谷間,海岸などの岩場の近くにすみ,巣はつくらず断崖の岩のくぼみに 2~3卵を産む。おもな獲物は鳥類で,先のとがったをはばたいて高速で飛び,高空から飛んでいる鳥めがけて急降下し,ときには自分よりも大型の鳥を蹴落として捕える。そのときの時速は 320kmほどとみられるが,389kmという記録もある。「きっ,きっ,きっ」と鋭い声で鳴く。3000年も前から鷹狩に使われてきた。(→タカ猛禽類

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハヤブサ
はやぶさ / 隼
falcon

広義には鳥綱タカ目ハヤブサ科に属する鳥の総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。この科Falconidaeの仲間は世界中に約60種があり、日本には7種が分布している。タカ科の鳥によく似た昼行性の猛禽(もうきん)で、嘴(くちばし)は先がとがって鋭く、上嘴の先端近くに鉤(かぎ)がある。全長20~60センチメートルで、体の大きさは大小さまざまである。原野、海岸など開けた場所にすむ。翼の先はとがっていて、速い羽ばたきと短い滑翔(かっしょう)を交互に行って直線的に速く飛ぶ。また上昇気流にのって、輪を描いて飛んでいることもある。獲物は大形種は主としてカモ類や小鳥などの鳥類、小形種は昆虫類で、鳥類は飛んでいるところをみつけると上から急降下して体当たりし、足でけ落としてつかまえる。チョウゲンボウ類は停空飛翔をして地上の獲物にねらいをつけ、急降下して昆虫、ネズミ、カエルなどをつかみとる。
 種のハヤブサFalco peregrinusは世界中に分布する鳥で、日本でも海岸や山地の絶壁に巣をつくり繁殖するものが少数あるほか、冬鳥として渡来するものもあり、冬には全国的にみられる。全長約45センチメートル、体の上面は青灰黒色、下面は白色で黒い横斑(おうはん)がある。目の下にある黒いひげ状の斑は、光を吸収してまぶしさを防ぐといわれる。シギやカモなどの水鳥をとらえることが多く、昔は鷹狩(たかがり)によく使われた。飛翔は速く時速約60キロメートル、急降下のときには200キロメートルを超える。
 シロハヤブサF. rusticolusはハヤブサ類のなかではいちばん大形で、全長約60センチメートル。北極圏で繁殖し、冬鳥としておもに北海道に渡来するが、数は少ない。体は白くて黒い斑点がある。チゴハヤブサF. subbuteoは小形で、全長約30センチメートル、日本では北部で繁殖し、冬には温暖地でもみられる。翼は長くて先がとがり、飛翔は速い。上面は青灰黒色、下面は白地に黒い縦斑があり、ももは赤褐色である。日本に渡来するハヤブサ科の鳥にはほかにコチョウゲンボウ、アカアシチョウゲンボウ、チョウゲンボウなどがある。[高野伸二]

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