ビフェニル(その他表記)biphenyl

翻訳|biphenyl

デジタル大辞泉 「ビフェニル」の意味・読み・例文・類語

ビフェニル(biphenyl)

《「ビフェニール」とも》炭化水素一種二つフェニル基が結合した構造をもつ。コールタール中に存在し、伝熱媒体・かび防止剤などに用いられる。ジフェニル

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精選版 日本国語大辞典 「ビフェニル」の意味・読み・例文・類語

ビフェニル

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] biphenyl ) 白色または微黄色の結晶化学式は C6H5-C6H5 ベンゼン核が二つつながった構造をもつ。伝熱媒体としてすぐれている。

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改訂新版 世界大百科事典 「ビフェニル」の意味・わかりやすい解説

ビフェニル
biphenyl


フェニル基が2個結合した構造を有する化合物。ジフェニルdiphenylともよばれる。無色の葉状結晶。融点71℃,沸点255.25℃。水,エチルアルコールに不溶。コールタール中に存在する。2個のベンゼン環は,結晶中では同一平面上にあるが,液相および気相では互いに約45度ねじれている(図)。ベンゼンを赤熱した鉄管に通して合成する。

置換ビフェニルの合成法としては,(1)ヨードベンゼン類を銅粉と加熱する方法(ウルマンUllmann反応),

(2)ビフェニルに対する芳香族求電子置換反応,(3)ベンジジン転位などがある。最大の用途は熱媒体である。ビフェニル26.5%とジフェニルエーテルC6H5-O-C6H573.5%の共融混合物(共融点12℃,共沸点257℃)は,400℃まで使用可能の熱媒体である。そのほか有機合成原料としても用いられる。
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化学辞典 第2版 「ビフェニル」の解説

ビフェニル
ビフェニル
biphenyl

1,1′-biphenyl.C12H10(154.20).C6H5-C6H5.ジフェニルともいう.コールタール中に少量含まれるが,ベンゼンの蒸気を赤熱した鉄管中に通じれば生成する.また,ヨードベンゼン 2分子を銅粉を用いて,ウルマン反応により縮合させると得られる.結晶.融点71 ℃,沸点255 ℃.1.588.λmax 206,247 nm(log ε 4.52,4.26).エタノール,エーテルなどに可溶.熱的に安定で熱媒体として,また,かんきつ類の殺菌剤に用いられる.LD50 3280 mg/kg(ラット,経口).[CAS 92-52-4]

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビフェニル」の意味・わかりやすい解説

ビフェニル(データノート)
びふぇにるでーたのーと

ビフェニル

 分子式 C12H10
 分子量 154.2
 融点  71℃
 沸点  255.25℃
 比重  1.175(測定温度20℃)
 屈折率 (n)1.5870


ビフェニル
びふぇにる
biphenyl

ベンゼン系芳香族炭化水素の一つ。ジフェニルともいう。

 二つのフェニル基が直接に炭素‐炭素(C-C)結合した構造であるが、2個のフェニル基-C6H5は同じ平面上になく、42度の角でねじれている。芳香をもつ無色の結晶。ヨードベンゼンと銅粉を加熱して合成される(ウルマンの合成法)。このほか臭化ベンゼンをベンゼン中で光分解すると生成する。伝熱媒体として用いられるほか、染料、医薬品などの合成原料としての用途がある。

[向井利夫]

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百科事典マイペディア 「ビフェニル」の意味・わかりやすい解説

ビフェニル

ジフェニルともいう。C12H1(/0)。ベンゼン環2個からなる(フェニル基が2個結合)無色葉状結晶。融点71℃,沸点255.25℃。水に不溶。ヨードベンゼン類を銅粉とともに加熱し合成。加熱溶媒,有機合成原料。ビフェニルの水素を塩素で置換したものがPCBである。

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栄養・生化学辞典 「ビフェニル」の解説

ビフェニル

 →ジフェニル

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビフェニル」の意味・わかりやすい解説

ビフェニル

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