翻訳|biphenyl
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
フェニル基が2個結合した構造を有する化合物。ジフェニルdiphenylともよばれる。無色の葉状結晶。融点71℃,沸点255.25℃。水,エチルアルコールに不溶。コールタール中に存在する。2個のベンゼン環は,結晶中では同一平面上にあるが,液相および気相では互いに約45度ねじれている(図)。ベンゼンを赤熱した鉄管に通して合成する。
置換ビフェニルの合成法としては,(1)ヨードベンゼン類を銅粉と加熱する方法(ウルマンUllmann反応),
(2)ビフェニルに対する芳香族求電子置換反応,(3)ベンジジン転位などがある。最大の用途は熱媒体である。ビフェニル26.5%とジフェニルエーテルC6H5-O-C6H573.5%の共融混合物(共融点12℃,共沸点257℃)は,400℃まで使用可能の熱媒体である。そのほか有機合成原料としても用いられる。
執筆者:小川 桂一郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
1,1′-biphenyl.C12H10(154.20).C6H5-C6H5.ジフェニルともいう.コールタール中に少量含まれるが,ベンゼンの蒸気を赤熱した鉄管中に通じれば生成する.また,ヨードベンゼン 2分子を銅粉を用いて,ウルマン反応により縮合させると得られる.結晶.融点71 ℃,沸点255 ℃.1.588.λmax 206,247 nm(log ε 4.52,4.26).エタノール,エーテルなどに可溶.熱的に安定で熱媒体として,また,かんきつ類の殺菌剤に用いられる.LD50 3280 mg/kg(ラット,経口).[CAS 92-52-4]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
ベンゼン系芳香族炭化水素の一つ。ジフェニルともいう。
二つのフェニル基が直接に炭素‐炭素(C-C)結合した構造であるが、2個のフェニル基-C6H5は同じ平面上になく、42度の角でねじれている。芳香をもつ無色の結晶。ヨードベンゼンと銅粉を加熱して合成される(ウルマンの合成法)。このほか臭化ベンゼンをベンゼン中で光分解すると生成する。伝熱媒体として用いられるほか、染料、医薬品などの合成原料としての用途がある。
[向井利夫]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新
3/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
2/13 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新