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ビルマ語 ビルマごBurmese language

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ビルマ語
ビルマご
Burmese language

ミャンマー (旧ビルマ) の公用語話し手 2000万人以上。音韻面では一般に4種類とされる声調をもつ。文法関係は付属語接尾辞にもよるが,おもに語順で示され,主語-目的語-動詞の形をとる。修飾語と被修飾語は2通りの組合せがある。語彙ではこの国の古典語の地位にあるパーリ語からの借用が多く,文化的用語は主としてこれによってきた。文字もパーリ文字からきたビルマ文字を使用。最古の文献は 11世紀の碑文。系統的にはロロ語やモソ語と近い関係にあるとされる。これらがチベット語などとともにチベット=ビルマ語族を形成し,さらにそれがシナ=チベット語族にさかのぼるというのが通説であるが,言語学的証明が確立しているわけではない。

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百科事典マイペディアの解説

ビルマ語【ビルマご】

ミャンマー(ビルマ)の主要民族ビルマ族の言語。ミャンマーの公用語。アラカン,タボイの方言を含めて母語とする者約1500万人。北部に分布するマル,ラシ,アツィ諸語と近い関係にあり,さらにカチン語イ(彝)語ナシ語チベット語等とチベット・ビルマ語派族を構成する。
→関連項目タイ諸語中国語

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世界大百科事典 第2版の解説

ビルマご【ビルマ語 Burmese】

ミャンマー(ビルマ)の共通語で同国唯一の公用語。母語人口はその約3/4。シナ・チベット語族チベット・ビルマ語派に属し,イ(彝)語などとともにロロ・ビルマ語群を形成する。ビルマ文字で表記され,最古の文献は1112年のミャゼディMyazedi碑文とされる。現代口語は共通語としてのラングーン・マンダレーRangoon‐Mandalay方言のほか,アラカン,タボイ,メルギー,インダー,タウンヨー,ダヌ,ヨーの方言がある。

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大辞林 第三版の解説

ビルマご【ビルマ語】

ミャンマーの公用語。シナ-チベット諸語のチベット-ビルマ語派に属す。標準語はラングーン(現、ヤンゴン)方言に基づく。四種の声調がある。

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世界の主要言語がわかる事典の解説

ビルマご【ビルマ語】

ミャンマーの公用語。話者数は4000万人。シナチベット語族チベットビルマ語派に属し、イ語などとともにロロビルマ語群を構成する。文字は、インド系の文字をもとに11~12世紀に成立したビルマ文字が使われる。言語的には、声調をもつ、単音節語が主だが多音節語も多い、名詞格助詞を伴う、語順では述語がつねに文末にくる、抽象的な語彙(ごい)にはパーリ語からの借用が多い、などの特徴がある。◇英語でBurmese。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ビルマ語
びるまご

ミャンマー(ビルマ)の公用語。ビルマ文字で表記され、約3200万人の話し手がいる。[西田龍雄]

構造特徴

子音34、母音5(a, i, u, e, o)のほか二重母音4種(ai, au, ei, ou)がある。声調言語で、たとえばca(チヤー)(低平型)「蓮(はす)」、c(高平型)「虎(とら)」、c-de(高降型)「落ちる」の3種の対立があるほか、いわゆる入声(にっしょう)にあたるca(高平型)「ルビー」、cai-te(高降型)「好く」が認められる。単音節語を主体とするが、多音節語も多い。語順は主語・目的語・動詞の型をとり、名詞は格助詞を伴う。形容詞は名詞のあとにつくが、助詞を加えて前に置くこともできる。たとえば、「白い馬」は、myn byu「馬←白」でもphyu-de myn「白い→馬」でも可能である。時制などは、動詞のあとに助動詞をつけて表現する。「行く」wa-de、「行った」wa-bi、「行くだろう」wa-me。助数詞が使われ、「一枚の紙」は、紙・一・枚のように、名詞・数詞・助数詞の順に置かれる。敬語表現もある。語彙(ごい)には、パーリ語、モン語からの借用語が豊富で、雅語とみなされ、近年は英語が多く入っている。また、c-de「落ちる」対ch-de「落とす」のように、自動詞と他動詞あるいは使役動詞とを、初頭の無気音と出気音の対立で弁別する手段も使われる。[西田龍雄]

方言

五大方言に大別される。〔1〕中央部方言(ヤンゴン、マンダレー)、〔2〕南西部方言(アラカン)、〔3〕南東部方言(タボイ)、〔4〕東部方言(インダー)、〔5〕西部方言(ヨー)。このうち〔2〕〔3〕は、古い形式をいまなお口語として保存していて重要である。[西田龍雄]

歴史

最古の碑文は、1112年のミャゼディー碑文(四面の石柱で、ほぼ同一の内容がビルマ語、パーリ語、モン語、ピュー語で刻まれている)であるが、それ以降現代語に至るまでの歴史の研究は、パガン時代につくられた多くの碑文や14世紀以降に出現する文学作品(散文・韻文)を通して可能であり、主要な点は判明しているが、語彙・文法の面でまだ十分な研究が進んでいない。ペーザー(貝多羅(バイタラ)文書)やパラバイ(折り畳み写本)に記録される仏教経典や文学書はじめ多量の文献が残されている。[西田龍雄]

系統

チベット・ビルマ語派のなかのビルマ・ロロ語群のビルマ語系に属し、ビルマ北部から中国雲南省に分布するマル語(浪速(ランス)語)、ラシ語(拉期(ラチ)語)、アツィ語(載瓦(ツアイワ)語)と近い。また、彝(イ)語系などの言語と規則的な対応を示していて、チベット・ビルマ比較言語学においてビルマ語の果たす役割は大きい。[西田龍雄]

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世界大百科事典内のビルマ語の言及

【チベット・ビルマ語派】より

… (d)ヒマラヤ語系 ネパールに分布,グルン語,カム語,マガール語,ライ語,リンブ語が各派を代表する。(2)ロロ・ビルマ語群 (a)ビルマ語系 ビルマ語は,中央部・西南部・東南部・東部の四大方言に分類され,ほかにマル語(またはランス(浪速)語),ラシ語(またはラチ(喇期)語),アチ語(またはツァイワ(載瓦)語)がある。 (b)アカ語系 シャン州とタイ国北部に分布するアカ語は,雲南省のハニ(哈尼)語,タイ国北部のビス語,ラオスのプノイ語に近い。…

【ロロ・ビルマ語群】より

…シナ・チベット語族のチベット・ビルマ語派に属する言語群で,ビルマ語イ(彝)語(ロロ語),リス語,ラフ語,アカ語,ナシ語(モソ語),西夏語,カチン語,ヌン語,ピュー語などが含まれる。ビルマ語に最も近い言語としてはマル,ラシ,アツィ,アチャン,ポン,マルマの諸言語がある。…

※「ビルマ語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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