ファルツ(英語表記)Pfalz; Palatine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ファルツ
Pfalz; Palatine

フランク帝国や中世のドイツで王宮をさした言葉。ラテン語のパラティウム palatiumに由来する。たいてい王領地の大荘園の中心に建てられ,王の居館,付属礼拝堂をもつ。その長官をファルツ伯 (宮中伯) Pfalzgrafと称し,宮中裁判所を主宰するなど重要な権利を行使したが,これは王宮のほか,部族公の宮廷にもおかれた。ロートリンゲン公領のファルツ伯が,神聖ローマ帝国ではライン=ファルツ伯として高い地位を占め,選帝侯の一人となった。ライン=ファルツ伯は宗教改革時代にカルバン主義に改宗し,プロテスタント同盟の指導者となった。ハイデルベルクはこの伯領の首都であった。

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百科事典マイペディアの解説

ファルツ

ドイツ西部の地方。プファルツとも。英語ではパラティネートPalatianate。最初ライン中流部の下ファルツ(現在のラインラント・ファルツ州)とバイエルンの高地を占める上ファルツからなり,神聖ローマ帝国の公領であった。三十年戦争で上ファルツを失い,1689年―1697年ファルツ戦争の戦場となった。

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世界大百科事典 第2版の解説

ファルツ【Pfalz】

ドイツ西部,ラインラント・ファルツ州の地方。プファルツとも記される。ラインヘッセン・ファルツ行政区の中央部と南部に当たり,ライン川左岸にあって南はフランスのアルザスと接している。ライン川と左岸のハールト山地の間に上部ライン平原の一部をなす平地があるが,あとは山地が多い(ファルツの森,北ファルツ山地はいずれも高さ500~600m程度)。ハールト山地のライン側山麓はワイン街道Weinstrasseと呼ばれるブドウ酒の産地である。

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