フフホト

百科事典マイペディアの解説

フフホト

中国,内モンゴル自治区主都。漢字では呼和浩特。行政・文化の中心地。フフホトはモンゴル語で〈青い城〉の意。陰山山脈南麓に位置し,北が高く南が低い地形で,市の南部を黄河が流れている。漢族が多く,モンゴル族が約11%を占め,その他回族,満族,ダフール族,朝鮮族などが居住する。京包鉄路(北京〜パオトウ)に沿い,市街は旧城と新城に分かれる。旧城は16世紀半ばの建設で,明末に帰化城と呼ばれた。新城は清の乾隆年間の建設で綏遠(すいえん)と呼ばれ,のち2城を合して帰綏と呼ばれた。清朝のモンゴル支配の根拠地で,日本の占領時代には厚和と呼ばれた。1948年帰綏市を設置,1954年フフホト市と改称された。解放後は都市と農村の物資交換の重要市場で,現在では毛織物,機械工業を中心に,鉄鋼,化学,製糖,乳製品加工,タバコ,皮革加工,畜産品加工などの諸工業を備えた総合工業都市となっている。内モンゴル大学などの高等教育機関も設置されている。123万人(2014)。

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世界大百科事典 第2版の解説

フフホト【Hohhot】

中国,内モンゴル(蒙古)自治区中部,黄河支流大黒河流域フフホト平原北東部にある自治区主都。人口92万(1995)。16世紀中ごろ,この地にモンゴル人が建設した集落をフフホト(青い城)と呼んだが,明代末中国の支配下に入り,〈漢族に帰属し教化される〉という意味で〈帰化城〉と名づけられた。さらに清代,その北東3kmに新城が建設され,〈綏靖遠方〉(遠い地を治める)からこれを〈綏遠(すいえん)〉と称した。その後,民国になってこの二つを合併して〈帰綏〉とし,1928年には綏遠省省都として,内モンゴル地方支配の中心となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フフホト
ふふほと / 呼和浩特

中国、内モンゴル自治区中部の地級市で、同自治区の首府。市の名称はモンゴル語で「青い都市」の意味である。略称は呼市。トゥムチョン平原の北東端に位置し、黄河(こうが)の支流の大黒河を南に臨み、京包線(北京(ペキン)―パオトウ)に沿う。玉泉(ぎょくせん)、新城(しんじょう)、回民区と賽罕(サイハン)区の4市轄区、トグトなど4県、トゥムド左旗(県級行政区)を管轄下に置く(2017年時点)。人口238万5800、市轄区人口130万1000(2015)。自治区の政治、文化、交通の中心である。
 平均標高が1050メートルと高く、年平均気温は3.5~8℃。昼夜の温度差が大きく、春と秋は天候の変化が激しい。夏は短く、冬は厳しい寒さが長く続く。年降水量は335~534ミリメートルと少ない。岡崎市と姉妹都市提携を締結している。[河野通博・編集部]

歴史

現在の市街は、明(みん)代に建設された帰化(きか)城と清(しん)代につくられた綏遠(すいえん)城とからなる双子都市で、1913年、両者を合併して帰綏県が設けられた。1928年、綏遠省が設置されると省都となり市制を施行した。1952年内モンゴル自治区の首府となり、1954年フフホトと改称した。[河野通博]

産業・交通

かつては製粉、被服などの小工場があるにすぎない農畜産物の集散地であったが、中華人民共和国成立後、毛織物、機械、製鋼、化学、皮革、畜産加工、製糖、乳製品、建築材料などの近代工場が建設され、市街地も著しく拡大された。とくに毛織物工業は全国的に有名である。また、国内有数の乳製品の産地で、蒙牛乳業、伊利集団という二大乳製品メーカーが本市に本拠を構えている。2000年代以降は電子情報産業、バイオ医薬品の成長が著しい。
 京包線、京蘭線(北京―蘭州(らんしゅう))、集二線(集寧(しゅうねい)―エレンホト)が通じるほか、ウランバートル行きの国際列車も走る。市街近郊にフフホト白塔国際空港がある。[河野通博・編集部]

文化・観光

内モンゴル大学をはじめ大学、研究所が建設されている。史跡としては旧石器時代の石器生産現場の遺跡である大窯村(だいようそん)遺跡をはじめ、大召寺、五塔寺(金剛座舎利宝塔とモンゴル語天文図石刻で有名)、王昭君の墓などがある。[河野通博]

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世界大百科事典内のフフホトの言及

【帰化城】より

…中国,内モンゴル自治区の区都フフホト(呼和浩特)の旧名。この地は遼・金・元代(10~14世紀)に豊州と呼ばれ,明末の16世紀20年代から内モンゴル族のトウメット(土黙特)部長アルタン・ハーンが駐牧してからモンゴル名のフフホト(青い城の意)で知られるようになった。…

※「フフホト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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