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ボーエン Bowen, Elizabeth

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ボーエン
Bowen, Elizabeth

[生]1899.6.7. ダブリン
[没]1973.2.22. ロンドン
イギリスの女流作家。伝統的な小説技法によって現代人の心理を描いた。主要作品は『過ぎし九月』 The Last September (1929) ,『北へ』 To the North (32) ,『パリの家』 The House in Paris (35) ,『心の死』 The Death of the Heart (38) ,『日盛り』 The Heat of the Day (49) ,評論『イギリスの小説家』 English Novelists (42) 。

ボーエン
Bowen, Norman Levi

[生]1887.6.21. オンタリオ,キングストン
[没]1956.9.11. ワシントンD.C.
アメリカの岩石学者。キングストンのクイーンズ大学卒業後,マサチューセッツ工科大学に学ぶ。カーネギー地球物理研究所所員 (1910) 。第1次世界大戦中は光学レンズの研究に従事。また戦後一時クイーンズ大学の鉱物学教授 (19) 。さらにシカゴ大学岩石学教授職にもあった (37~47) 。生涯の大半をカーネギー地球物理研究所でのケイ酸塩溶融体の室内実験に費やし,晶出した結晶と残液の間の反応原理を提唱し,マグマから火成岩ができるときの造岩鉱物の晶出についての反応系列を樹立し,火成岩の多様性を説明した。反応原理に基づくマグマの分化・固結作用に関するボーエンの理論は火成岩の成因に関する理論的基礎となった。主著『火成岩の進化』 The Evolution of the Igneous Rocks (28) 。

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百科事典マイペディアの解説

ボーエン

米国の岩石学者。カナダのキングストン生れ。ワシントンのカーネギー協会地球物理学研究所所員。ケイ酸塩融解物の結晶作用の実験的研究に基づき,火成岩成因論における反応原理を提唱。
→関連項目結晶分化作用

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世界大百科事典 第2版の解説

ボーエン【Elizabeth Bowen】

1899‐1973
イギリスの女流作家。アイルランドの旧家に生まれる。12歳で母を失い,父の再婚後はロンドンや大陸で暮らし,20歳ごろから作家を志す。1923年,オックスフォード学監A.キャメロンと結婚。彼女の全作品に通じる鋭い視覚的感受性を示す処女短編集《邂逅》(1923),アイルランドの大邸宅の生活を描いた,鮮烈な風景感覚のなかによどんだ憂愁を示す秀作《去年の秋》(1929),恐怖小説を思わせる無気味さをもった《パリの宿》(1935),孤独な娘の恋の挫折を描いた《心の死》(1938)などの抒情性に富んだ作品で文壇に登場した。

ボーエン【Ira Sprague Bowen】

1898‐1973
バウエンともいう。アメリカの実験物理学者,天体物理学者。ニューヨーク州に生まれ,シカゴ大学,カリフォルニア工科大学に学ぶ。1927年に,ガス星雲の発する輝線スペクトルのおもなものは,酸素の1回および2回電離したイオンが希薄状態で発する禁制線であることを発見し,永年のなぞを解決した。さらに35年には,ガス星雲における輝線の発光にはヘリウムイオンの発する紫外線の蛍光機構(いわゆるボーエン機構)が強く働いていることを発見し,この理論に基づいて星の進化の最終状態の一種であるガス星雲の化学組成を初めて量的に算出した。

ボーエン【Norman Levi Bowen】

1887‐1956
岩石学者。イギリス移民の子としてカナダのオンタリオ州キングストンに生まれた。クイーンズ大学で化学と鉱物学を学び,1909年卒業後,マサチューセッツ工科大学大学院に入り,12年卒業。以後ワシントンのカーネギー研究所の地球物理学実験所で52年まで研究を続けた。この間,クイーンズ大学(1919‐20)とシカゴ大学(1937‐47)の教授も務めた。同実験所では火成岩を構成する多種のケイ酸塩のいくつかの系の溶融体の,物理化学的平衡関係について実験し,晶出する結晶と残液の反応が重要であるとする〈反応原理〉を提唱した。

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世界大百科事典内のボーエンの言及

【結晶分化作用】より

…特に,結晶作用によって,もとのマグマとは異なる化学組成の岩石が生ずることを結晶分化作用という。マグマの分化は温度の降下に伴う結晶作用によって生ずるという考えは,20世紀初頭からイギリスのハーカーA.Harkerなどによって唱えられていたが,特に,ケイ酸塩溶融体の実験的研究にもとづいてアメリカのボーエンN.L.Bowenが強く主張した1920年ころから,火成岩成因論の主流となり現在に至っている。なお,ハーカーやボーエン以前には,マグマの分化は,マグマが液体である間に起こると考える研究者が多く,ソレーSoretの効果,液体不混和,ガスによる運搬,マグマの混合,マグマの混染などが分化をひき起こす原因であろうと考えられていた。…

【火成岩】より

…その反応の程度によって残りのマグマの化学組成はさらに変化する。このことはN.L.ボーエンによって1922年に見いだされ,反応原理と呼ばれている。さらに,地下深部で生じるマグマそのものの化学組成がマグマの生じる条件の違いによって異なるため,さらに多くの種類の火成岩を生じる。…

【岩石学】より

…そして岩石学の主流は記載的岩石学から成因的岩石学へと移った。その発展に貢献したのはV.M.ゴルトシュミット,P.E.エスコラ,N.L.ボーエンなどである。前2者は主として変成岩に化学平衡論を適用して変成岩理論を確立した。…

【結晶分化作用】より

…特に,結晶作用によって,もとのマグマとは異なる化学組成の岩石が生ずることを結晶分化作用という。マグマの分化は温度の降下に伴う結晶作用によって生ずるという考えは,20世紀初頭からイギリスのハーカーA.Harkerなどによって唱えられていたが,特に,ケイ酸塩溶融体の実験的研究にもとづいてアメリカのボーエンN.L.Bowenが強く主張した1920年ころから,火成岩成因論の主流となり現在に至っている。なお,ハーカーやボーエン以前には,マグマの分化は,マグマが液体である間に起こると考える研究者が多く,ソレーSoretの効果,液体不混和,ガスによる運搬,マグマの混合,マグマの混染などが分化をひき起こす原因であろうと考えられていた。…

【反応原理】より

…マグマの結晶作用により火成岩が生じる過程についての重要な原理。1922年N.L.ボーエンによって提唱された。冷却に伴ってマグマから結晶が晶出するが,一度晶出した結晶は,結晶作用が進むにつれてマグマ(正確にはマグマ中の液)と反応して,その化学組成を変化させたり,あるいは別の種類の結晶に変化する。…

※「ボーエン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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