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マルテンサイト マルテンサイトmartensite

翻訳|martensite

6件 の用語解説(マルテンサイトの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マルテンサイト
マルテンサイト
martensite

鋼を高温から比較的速い速度で冷却したとき,拡散を伴わずに生じる組織。鋼の焼入れの効果はこの組織の出現量で判断される。その硬さは主として炭素量によって決り,金属元素の量,種類にはあまり関係しない。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

マルテンサイト(martensite)

焼き入れをしたの組織名の一。オーステナイトを焼き入れした際に生じる針状または板状の組織形態をとる準安定相を指す。名称はドイツの冶金学者A=マルテンスにちなむ。原子相互の配置関係は変化せず、結晶格子将棋倒しのように剪断変形することによって生じる。鋼以外の金属、合金セラミックスにおける類似の組織変態もマルテンサイト変態と呼ぶ。形状記憶合金マルテンサイト変態が加熱冷却に伴い可逆的に生じることを利用したものである。

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百科事典マイペディアの解説

マルテンサイト

オーステナイト状態の鋼を焼入れしたとき生ずる組織の一つ。結晶構造体心立方格子で,炭素が過飽和に固溶している。焼入れ鋼の組織の中で硬さが最も大きく,もろい。非鉄合金のマルテンサイトは形状記憶合金となる。
→関連項目オーステナイト

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世界大百科事典 第2版の解説

マルテンサイト【martensite】

成分元素の拡散を伴わない相変態によって生じる組織の総称。
[鋼のマルテンサイト]
 オーステナイト状態の鋼(面心立方晶)を急冷するとマルテンサイト(体心正方晶,体心立方晶,最密六方晶)組織が生成する。この処理を焼入れと呼んでいる。変態温度が十分低く,合金元素としてクロムニッケルモリブデンなどを含む鋼は徐冷してもマルテンサイトが生じる。体心正方晶あるいは体心立方晶のマルテンサイトが生じる場合,格子型の変化は変態領域の外形をかなり大きく変化させるので,転位や双晶による塑性変形(格子不変変形)が生じなければならない。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

マルテンサイト【martensite】

鋼を赤熱状態から急冷して得られる非常に細密な組織、またはその組織をつくる板状またはレンズ状の微小な結晶。炭素が過飽和に固溶しており、きわめて硬い。 → 焼き入れ

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マルテンサイト
まるてんさいと
Martensite

ドイツの金属学者アドルフ・マルテンスを記念する顕微鏡組織の名称であり、本来は、鋼を焼き入れたときに生成するきわめて硬い組織を意味した。しかし近年では、鋼だけでなく、チタンや銅などの合金、あるいはジルコニアシリカなどのセラミックスの組織でも、「マルテンサイト変態」によって生成したものすべてをマルテンサイトと総称するようになった。
 マルテンサイト変態と通常の変態の相違を説明すると次のようになる。まず、通常の変態では、結晶を組んでいる各原子が周囲の原子との結合を断ち切って、別種の結合形式の結晶に組み込まれることによって変態が進行する。この場合、各原子が個別に活動しなければならないので、ある程度以上の温度でないと変態がおこらない。一方、マルテンサイト変態では、結晶を組んでいる原子の集団が将棋倒しのように一斉に動いて、新しい結晶に生まれ変わるので、室温以下の低温でも変態が進行する。しかも、原子相互の配置関係が変態の前後で変わらないので、変態が可逆的に進行することが多い。ニッケル‐チタン合金などの形状記憶材料(温めると変形前の形状に戻る材料)は、マルテンサイト変態の可逆性を利用したものである。[西沢泰二]

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