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メッツォジョルノ

百科事典マイペディアの解説

メッツォジョルノ

イタリア南部を指す。地域的には,アブルッツォ,モリーゼカンパニア,プーリア,バジリカータカラブリアの諸州がこれに当たり,おおよそローマより南方の半島部を指す。広い意味ではシチリアとサルデーニャを加えることもある。歴史的には旧教皇領の一部とナポリ王国がこの範囲に相当する。1861年のイタリア統一後,北イタリアでは急激な工業発達がみられたが,南部では伝統的な大土地所有制が農業・経済の近代化を大きく制約していた。第2次大戦後までいわゆる〈北部の工業家と南部の大土地所有者の同盟〉によって,南部は北部工業にとって労働力,資本,農産物の供給地,かつ,工業製品の市場であって,早くから南北の経済格差,貧困,移民,差別,偏見といった〈南部問題〉が顕在化していた。しかし〈イタリア経済の奇跡〉と呼ばれた高度成長の結果,南部では大量の人口流出が生じ,大土地所有制が危機に瀕し,EECの成立で穀物保護政策続行が困難になり,農業機械,化学肥料の普及によって農業経営の合理化,集約化が要請されるようになった。政府は1950年代後半から重化学工業を特定の地域で育成し,農業部門についても特定地域に優先的に集中投資する政策をとり,さらに国家持株会社を活用して集中的な資本投下を図った。このような政府の介入の結果,道路,鉄道,港湾,上下水道,病院,学校などの諸設備が整備され,ターラント,ジェーラ・アウグスタ・ラグーザ,ブリンディジなどに大工業地帯が形成された。しかしながら南部開発政策の恩恵を受けたのは一部の地域,産業部門にしかすぎず,周辺の地域経済に対する波及効果はきわめて限定的であったため,従来からの南北格差は依然として解消されず,南部の内部に新たな不均衡が生じる結果となっている。
→関連項目イタリアカンパニア[州]

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世界大百科事典 第2版の解説

メッツォジョルノ【Mezzogiorno】

イタリア語で〈正午〉〈南〉の意であるが,固有名詞として〈イタリア南部〉を表し,ここではその意味である。正しくはメッゾジョルノ。北部,中部に対してイタリアで南部という場合,地域的にはアブルッツィ,モリーゼ,カンパニア,プーリア(旧アプリア),バジリカータ(旧ルカニア),カラブリアの諸州がそれに当たり,おおよそローマより南方の半島部を指す(広い意味ではシチリアとサルデーニャ両島を加えることもある)。歴史的には,旧教会国家の一部とナポリ王国がこの範囲に相当する。

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