ライフ(その他表記)Life

デジタル大辞泉 「ライフ」の意味・読み・例文・類語

ライフ(life)

生命。命。また、他の語と複合して用い、生命の、救命のための、の意を添える。「ライフボート」
一生。生涯。
生活。「ライフスタイル」
コンピューターゲームで、操作キャラクターの体力・生命力、乗り物の燃料などのこと。「ライフがゼロになる」
[類語]一生人生生活一世一代今生一期生涯終生畢生ひっせい終身一生涯

ライフ【Life】[書名]

米国のグラフ雑誌。1936年、週刊誌として創刊。写真を中心としたルポルタージュや特集で評判を得た。1972年に廃刊になったが、1978~2000年に月刊誌として復刊、2004~2007年には新聞折り込みの無料週刊誌として刊行された。

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精選版 日本国語大辞典 「ライフ」の意味・読み・例文・類語

ライフ

  1. ( [英語] life )
  2. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 生命。命。〔外来語辞典(1914)〕
      1. [初出の実例]「勿論この『世』に生(ライフ)をうけてゐると云ふ事実は」(出典:竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生の人生観)
    2. 人の一生。生涯。
      1. [初出の実例]「其に就いては小説的の閲歴(ライフ)があるのさ」(出典:金色夜叉(1897‐98)〈尾崎紅葉〉中)
    3. 生活。
      1. [初出の実例]「自分の生活(ライフ)は決して平坦ではなかった」(出典:小春(1900)〈国木田独歩〉三)
  3. [ 2 ] 〘 造語要素 〙 他の語に付いて、「救命のための」の意を添える。「ライフジャケット」「ライフボート」など。
  4. [ 3 ] ( Life ) アメリカのグラフ週刊誌。一九三六年創刊、七二年廃刊。写真の持つリアリティーとすぐれた印刷技術を生かし、人間生活のあらゆる領域に取材。ルポルタージュや特集物で話題をよんだ。七八年に月刊誌として復刊。

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改訂新版 世界大百科事典 「ライフ」の意味・わかりやすい解説

ライフ
Life

週刊誌《タイム》を創刊したルースHenry R.Luce(1898-1967)が写真の時代の到来を見越して,1936年に創刊したアメリカの週刊雑誌。フォト・ジャーナリズムの雑誌として,アメリカの雑誌界に君臨し,ロバート・キャパのような,すぐれたフォト・ジャーナリストを数多く世に送り出した。しかし,テレビの時代が訪れると,他のマス・マガジンとともに広告収入をテレビに奪われ,予約購読者への郵送費の値上げも一因となって,72年ついに廃刊を余儀なくされた。しかしその後78年,月刊誌として復活,発行部数は133万部(1980)である。
執筆者:

1936年に創刊されたグラフ雑誌《ライフ》は,《フォーチュン》の編集次長で写真家としてすでに揺るぎない評価を得ていたマーガレット・バーク・ホワイト,ドイツのさまざまなグラフ雑誌で活躍しながらもナチスに追われてアメリカへやって来たアルフレッド・アイゼンシュテットAlfred Eisenstaedt,《タイム》のニュースカメラマンだったトマス・マッカボイThomas McAvoy,サンフランシスコ周辺で活躍していたピーター・スタックポールPeter Stackpoleの4人の写真を中心にしてスタートした。《ライフ》での写真は,単純な写真による解説やセンセーショナリズムを超え,対象やテーマへの深い理解と卓抜な解釈をもつものであることが求められ,そのような表現を実現するための一つの方法として,〈フォト・エッセー〉という形式が編みだされた。それは複数の写真の組合せとキャプションとにより,視覚的な解説以上にテーマの内面的な真実へと迫ろうとする試みであった。〈フォト・エッセー〉という新しい方法への意識の確立は,すでに1937年のアイゼンシュテットによる《ワッサー女子大学》という組写真に対する,編集者の〈エッセイストとしてのカメラ〉という解説にも示されており,のちレナード・マッコムの,地方からニューヨークへ来て働きながらファッション・モデルになることを夢みる一人の女性の日常を追った《グウィンド・フィリングの私生活》(1948),フランコ政権下で昔ながらの伝統的な生活をする寒村の人々を描いたユージンスミスの《スペインの村》(1951),アメリカのアイルランド系移民たちの姿を撮ったドロシア・ラングの《アイリッシュ・カントリー・ピープル》(1955)など,50年代を中心にして数多くの傑作が生まれた。《ライフ》はこれらの写真によって,いわゆるニュース写真では知ることのできない〈日常的な世界の中の隠された真実〉を読者に伝え,フォト・ジャーナリズムの新しいあり方を打ち立てたということができよう。
グラフ・ジャーナリズム
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ライフ」の意味・わかりやすい解説

ライフ
らいふ
Life

アメリカのグラフ雑誌。1936年に『タイム』誌の生みの親H・R・ルースにより週刊誌として創刊された。世界のできごとを「見てそして楽しむために、見てそして驚くために、見てそして学ぶために」(創刊のことば)大きな誌面いっぱいの写真で報道した『ライフ』は、たちまち大人気を得るとともに、フォト・ジャーナリズムの方法論を確立、世界中の雑誌に大きな影響を与えた。しかし60年代に入り、テレビの普及に伴って大衆向け大部数雑誌の魅力が薄れるなかで、広告の流出を食い止めようと、いっそうの大部数獲得をねらって予約購読料金のダンピングを続けたため経営が悪化、さらに郵便料金の値上げや不況に追い討ちをかけられた。70年には号当り850万部(1955年には560万部)にまで伸びたが、72年ついに休刊。その後78年に、部数レベルを一段下げ、月刊誌として復活したが、売れ行きの落ち込みにより、2000年5月廃刊となった。その後、アメリカのタイム・ワーナー社の雑誌出版部門であるタイム社が、2004年10月から『ライフ』を新聞の折り込み誌として復刊した。これは、提携した新聞の毎週金曜日版に折り込まれる無料週刊誌という形をとっている。

[星川正秋]

『金平聖之助著『アメリカの雑誌企業』(1980・出版同人)』

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百科事典マイペディア 「ライフ」の意味・わかりやすい解説

ライフ

米国の週刊グラフ雑誌。タイム・ライフ社が1936年創刊。大判でカラー写真を豊富に用い,時事問題から美術,科学など万般にわたって編集。フォト・ジャーナリズムの時代を到来させた。創刊号の表紙を飾ったマーガレット・バーク・ホワイトをはじめ,アイゼンシュテット,T.マッカボイ,ユージン・スミス,ドロシア・ラングなど多くの写真家がこの雑誌を舞台に活躍。米国内版のほか,隔週刊で大西洋版,アジア版,南米版(スペイン語)を発行したが,テレビ時代となって広告収入をテレビに奪われ,1972年12月経営難のため廃刊。1978年10月月刊誌として復刊したが,2000年廃刊。2004年秋,週刊誌として復刊(2005年1200万部)。
→関連項目キャパタイム(雑誌)東方社名取洋之助ビシュニアックビートンフランクロックウェル

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ライフ」の意味・わかりやすい解説

ライフ
Life

アメリカのグラフ雑誌。 1936年 11月 H.R.ルースが週刊誌として創刊。人間の生活や事件を目で確かめるという編集方針で幅広い題材を扱い,フォト・ジャーナリズムの一典型を確立,R.キャパに代表されるすぐれた報道写真家を輩出した。テレビによる広告の減収,雑誌の競合の激化などの原因から 72年廃刊し,78年月刊誌として復刊。アメリカの知識人の間でグラフ誌として愛読されたが,売上げが伸びず,出版元のタイム・ワーナーが廃刊を決定,2000年5月号をもって最終号とし,以後はブランド名として残すこととなった。

ライフ

総合信販会社。 1948年登記上の設立。 52年広島市を本拠とする全職域指定店会として創業,チケットによる月賦販売事業を開始。 53年広島職域指定店協同組合に改組および商号変更。 55年広島全職域指定店協同組合,61年広島職域クーポン協同組合に改称するとともに,職域互助会を設立し融資業務を開始。 63年東洋信販, 67年チケットひろしまに社名を変更。 70年割賦債権買取り業務を開始。 76年現社名に変更。 79年信用保証業務,81年リース業務,84年損害保険代理店業務を開始。 98年日本長期信用銀行の経営破綻に伴い資金繰りが悪化,2000年会社更生法の適用を申請し,消費者金融会社アイフルの支援で再建。

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デジタル大辞泉プラス 「ライフ」の解説

ライフ〔漫画〕

すえのぶけいこによる漫画作品。いじめにあった少女が友達に助けられながら成長していく姿を描いている。『別冊フレンド』2002年5月号~2009年3月号に連載。講談社コミックスフレンド全20巻。第30回(2006年度)講談社漫画賞 少女部門受賞。2007年、フジテレビ系列で「ライフ~壮絶なイジメと闘う少女の物語~」としてドラマが放映された。

ライフ〔カクテル〕

新潟県糸魚川市で2014年から提供されているご当地カクテル、ヒスイカクテルのひとつ。地酒「加賀の井」をベースとする生成り色のカクテル。加賀本陣が置かれた蔵の豊かさをイメージ。混ぜる材料は、アマレット、カルーアなど店舗により異なる。

ライフ〔チェーン店〕

株式会社ライフコーポレーションが展開するスーパーマーケットのチェーン。主な出店地域は近畿・関東地方。創業は1910年。

ライフ〔自動車〕

ホンダ(本田技研工業)が1971年から2014年まで製造、販売していた軽自動車。5ドアの小型ワゴン。

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世界大百科事典(旧版)内のライフの言及

【グラフ・ジャーナリズム】より

…写真が主体の場合はフォト・ジャーナリズムphoto journalismというが,両者の厳密な区別はされていない。また普通,英語国で《ライフ》や《ルック》などの類をさしていうことばはフォト・ジャーナリズムあるいはピクトリアル・ジャーナリズムpictorial journalismなどであり,グラフ・ジャーナリズムという語は用いられない。 18世紀中ごろから新聞にスケッチなどが版画の方法で印刷されることがあった。…

【写真】より

…それはいわゆるグラフ雑誌の出現である。アメリカの《ライフ》誌(1936創刊)を代表とする世界的なグラフ・ジャーナリズムの盛況は,多くの意欲ある写真家に活躍の場を与えるとともに,フォト・エッセイ,組写真といった写真ジャーナリズム独特の新しい手法・スタイルを生み出し,確立させていった。R.キャパM.バーク・ホワイトE.スミスH.カルティエ・ブレッソンといった写真家は,そのようななかから現れた写真家である。…

【ジャーナリズム】より

…雑誌などメディア企業の営利目的にともすれば侵されやすい表現者の権利を守る点でも,この集団は現代芸術の他領域にはるかにさきがけた国際的なはたらきをつづけている。日本ではおなじ36年にアメリカで創刊された《ライフ》の成功をまねて,朝日,毎日両新聞社などが刊行した写真雑誌やグラフ週刊誌が写真の効用を主導したために,写真の批評機能が社会的に確立するまでに多くの屈折を経ている。【荒瀬 豊】。…

【バーク・ホワイト】より

…A.スティーグリッツらとともにフォト・セセッション運動を展開したホワイトClarence White(1871‐1925)の学校で写真を学び,卒業後すぐフリーランスで写真の仕事を始めた。1936年の《ライフ》創刊時の写真スタッフの一人であり,創刊号の表紙は彼女のフォートペックダムを撮った写真でかざられた。その後彼女は第一級のフォトジャーナリストとしてグラフ雑誌(グラフ・ジャーナリズム)を舞台に活躍する一方,夫でもあった作家E.コールドウェルとともに著作活動(共著として《You Have Seen Their Faces》(1937)など)も行っている。…

※「ライフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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