コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

リノール酸 リノールさんlinoleic acid

翻訳|linoleic acid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

リノール酸
リノールさん
linoleic acid

2個の不飽和結合をもつ不可欠脂肪酸。次の化学式をもつ。

CH3(CH2)3(CH2CH=CH)2(CH2)7COOH

油脂中に多く含まれる無色液体。融点-12℃,沸点 230℃ (16mmHg) 。水に不溶エーテルアルコール可溶。軟石鹸の原料として用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典の解説

リノールさん【リノール酸】

不飽和脂肪酸の一種で、多価不飽和脂肪酸。体内で生成できない必須脂肪酸。植物油に多く含まれる。血中コレステロール値や中性脂肪値を下げる作用があるため、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病予防に役立つほか、血圧低下作用、コレステロール系胆石症の予防などの作用があるとされる。また、酸化されやすい性質をもち、酸化すると体内で発がんの可能性がある過酸化脂肪酸を生じる。

出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

リノールさん【リノール酸 linoleic acid】

化学式CH3-(CH2)4-CH=CHCH2CH=CH(CH2)7COOH。シス‐9,シス‐12‐オクタデカジエン酸で,二重結合が二つある不飽和脂肪酸。オレイン酸とともに植物油全般,また動物体中でも肝臓の油,リン脂質などの脂肪酸としてグリセリドの形で存在する。純度を高めるには,サフラワー油などリノール酸高含有の油脂の脂肪酸の,アセトンなど有機溶剤中からの分別結晶法,分留の方法などによる。融点-5.2~-5.0℃,沸点202℃(1.4mmHg),比重d418=0.9038,屈折率nD20=1.4696。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

リノールさん【リノール酸】

必須脂肪酸の一種。欠乏すれば皮膚炎などを起こす。コレステロールの血管への沈着を防止するので、動脈硬化の予防に有効とされる。ゴマ・大豆・米などの油に多く含まれる。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

リノール酸
りのーるさん
linoleic acid

9、12位にシス型の二重結合をもつ代表的なn‐6(ω6)系多価不飽和脂肪酸である。植物油、とくにサフラワー油(ベニバナ油)、ヒマワリ油、大豆油、コーン油などに多く含まれる。動物体内では合成されない必須脂肪酸(ひっすしぼうさん)であり、エネルギー比で2%程度の摂取が必要である。通常の食生活で不足することはないが、欠乏すると成長抑制、皮膚炎などをおこす。二重結合の位置と立体配置が変わると必須脂肪酸活性を失うが、共役リノール酸には特徴的な生理機能がある。優れた血液コレステロール低下作用を示すが、とりすぎると善玉コレステロールをも低下させる。酸化されやすく、動脈硬化を含め種々の生活習慣病の引き金となるので抗酸化対策が必要である。動物体内ではアラキドン酸に変えられ、生体膜の機能を維持し、また、代謝調節に貴重な役割を果たす種々のエイコサノイド(プロスタグランジン、ロイコトリエンなど)の基質となる。[菅野道廣]
『拓殖治人・高瀬幸子・武藤泰敏編『成人病予防からみた脂肪の選択』(1996・光生館) ▽五十嵐脩・菅野道廣編『脂肪酸栄養の現代的視点』(1998・光生館) ▽坂倉弘重編『脂質の科学』(1999・朝倉書店)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のリノール酸の言及

【必須脂肪酸】より

…動物が生体内で合成できず,食物によって摂取する必要のある脂肪酸をいう。バーG.O.BurrらおよびエバンズH.M.Evansは,動物の栄養にリノール酸リノレン酸などが必要であることを明らかにし,これらをまとめてビタミンFと命名した(1934)。その後,それ以外にアラキドン酸も必要であることもわかった。…

※「リノール酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

リノール酸の関連キーワードリノール酸メチルエステルサンフラワーオイルジホモγリノレン酸プロスタグランジンナタネ(菜種)油カルジオリピントウモロコシ油米ぬか(糠)油ホモリノレン酸nn6系脂肪酸讃岐コーチンγリノレン酸キャノーラ油サフラワー小麦胚芽油リノレン酸カポック油オレイン酸高級脂肪酸

今日のキーワード

桃李もの言わざれども下自ら蹊を成す

《「史記」李将軍伝賛から》桃やすももは何も言わないが、花や実を慕って人が多く集まるので、その下には自然に道ができる。徳望のある人のもとへは人が自然に集まることのたとえ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

リノール酸の関連情報