日本大百科全書(ニッポニカ) 「与那城」の意味・わかりやすい解説
与那城(旧町名)
よなしろ
沖縄県中頭(なかがみ)郡にあった旧町名(与那城町(ちょう))。現在はうるま市の東部を占める。1994年(平成6)に与那城(よなぐすく)村が名称を与那城(よなしろ)に変更し町制施行。2005年石川(いしかわ)市、具志川(ぐしかわ)市、勝連(かつれん)町と合併、うるま市となった。旧町域は、沖縄本島中部の東海岸に突出した与勝半島(よかつはんとう)北半部と藪地(やぶち)、平安座(へんざ)、宮城(みやぎ)、伊計(いけい)の各島からなる。平安座島と宮城島との間は1975年(昭和50)埋め立てられ、宮城―伊計島間は1982年に伊計大橋が架橋された。半島部は台地状の地形で、島嶼(とうしょ)部は石灰岩の低平な島。半島部と平安座島は全長4.75キロメートルの海中道路で連結、薮地島には藪地大橋が架けられている。第二次世界大戦前、山原船(やんばるせん)を利用した物資運搬に従事した人が多かった。1968年(昭和43)以来、平安座島に大規模な石油備蓄基地が建設。農業はサトウキビ、イグサ栽培が中心で、沿岸漁業も盛ん。
[堂前亮平]
『新屋敷幸繁編『与那城村史』(1980・与那城村)』