中台村(読み)なかだいむら

日本歴史地名大系 「中台村」の解説

中台村
なかだいむら

[現在地名]横芝町中台・長山台ながやまだい

鵜羽山うばやま村の北西に位置する。文禄三年(一五九四)の上総国村高帳に村名がみえ、高四五五石。現芝山しばやま観音教かんのんきよう寺の秘仏前立正面本尊の慶長九年(一六〇四)修理銘中に「金彩色、檀那中台之村住人、伊藤但馬守」とあり、旧土豪層の存在が知られる。寛永一三年(一六三六)検地帳(怒賀家文書)によると田三〇町三反余(うち下田一七町九反余)・畑一八町九反余(うち下畑一一町二反余)、屋敷数三四筆、名請人に雅楽之助・主計・帯刀・観照院などがみえ、また源・惣・藤の字を用いる者などのまとまりがうかがえる。


中台村
ちゆうだいむら

[現在地名]瑞穂町字中台

双円形のつづみ山の南にあり、京街道に沿う。村域は中台野あるいは皿引さらびき(東西二キロ、南北一キロ)とよばれる高原状台地である。東は紅井くれない村・新町しんまち(現丹波町)、南は安井やすい村・たに(現丹波町)、西は八田はつた村・大朴おぼそ村、北西は橋爪はしづめ村。

貝原益軒の「西北紀行」は京街道沿いの檜木山ひのきやま(橋爪村)の前に「中尾村」と記すが、中台村の誤記であろう。


中台村
なかだいむら

[現在地名]板橋区中台一―三丁目・相生町あいおいちよう若木わかぎ一―三丁目・志村しむら三丁目・蓮根はすね一丁目・前野町まえのちよう六丁目

荒川右岸の武蔵野台地北縁に位置し、東は前野村。「風土記稿」によると、中世には志村庄に属するというが不詳。しかし志村城から見て、西台にしだいとの間に突き出た中間の台地という意味であろう。文安五年(一四四八)一一月日の熊野神領豊島年貢目録(熊野那智大社文書)に「三貫文 中岱殿」「三百文 中岱南殿」とあり、中岱氏は中台氏と考えられ、殿付けがされていることから武士であった可能性が高い。


中台村
なかだいむら

[現在地名]四街道市中台

中野なかの村の南に位置。北方の鹿島かしま川谷支谷に面した台地上に集落がある。中台と小仲台こなかだいに分れていた。「千学集抜粋」に天文一九年(一五五〇)妙見宮(現千葉市千葉神社)遷宮にかかわって中台とみえる。慶長一九年(一六一四)の東金御成街道作帳によると高二八〇石、道普請一町を割当てられている。寛永二年(一六二五)知行宛行状印旛いんば郡中台郷とみえ、二五一石余が旗本服部領となっている。「寛文朱印留」では佐倉藩領で、以後幕末まで同じ。元禄郷帳では高二五〇石余。


中台村
なかだいむら

[現在地名]那珂町中台

棚倉たなぐら街道上町うわまち通が村の台地を縦貫し、北は後台ごだい村、西は東木倉ひがしきのくら村・西木倉村。集落南側の台地からは縄文時代・弥生時代の土器や破片が出土する。中台村地誌調書(那珂町役場蔵)には「往古大掾平国香世々之ヲ領シ次ニ江戸氏水戸城主トナリシカ佐竹義重ノ為ニ滅セラル」と記される。文禄四年(一五九五)の中務大輔当知行目録(秋田県立図書館蔵)に「中だい」とあり、「新編常陸国誌」には「或ハ中田井ニ作ル」とある。


中台村
なかだいむら

[現在地名]湯川村三川みかわ

東は湯川、西は阿賀川に近く、東は下垂川しもたるかわ村、北は北田きただ村に接する。文禄三年(一五九四)の蒲生領高目録では高二五二石余。貞享元年(一六八四)には中代村とあり、高二五〇石余(若松市史)。文化一五年(一八一八)の村日記では高三二一石余。


中台村
なかだいむら

[現在地名]出島村中台

いち川左岸の台地上にある小村で、東はさか村、西は男神おがみ村。元禄郷帳の村高一九〇石余、幕末は土浦藩領分一八六石余(各村旧高簿)水戸街道稲吉いなよし宿(現千代田村)加助郷を勤め、文久三年(一八六三)には助郷勤高一一〇石、勤人足六人、勤馬三疋六分を割当てられ、全額を金納している(千代田村史)


中台村
なかだいむら

[現在地名]美野里町中台

南は竹原上郷たけはらかみごう村。中世は大掾氏、天正一八年(一五九〇)より佐竹氏の支配下にあった。慶長七年(一六〇二)秋田氏領、正保二年(一六四五)天領、万治三年(一六六〇)土浦藩領、寛文九年(一六六九)再び天領となる。元禄一一年(一六九八)には天領のほか旗本領(三給)となり、幕末は天領と旗本の天野・山岡・久保氏領が各四八・三石余(各村旧高簿)


中台村
なかだいむら

[現在地名]八日市場市中台

松山まつやま村の南東に位置する。集落は台地上に形成される。寛文八年(一六六八)の鷹場五郷組合帳に村名がみえるが、村高は松山村に含まれ、旗本中根領。天保郷帳で一村として高付され高三一九石余で、「松山村之内」と注記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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