精選版 日本国語大辞典 「人事不省」の意味・読み・例文・類語
じんじ‐ふせい【人事不省】
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意識が持続的に完全に消失した状態をいうが、このような意識障害は、呼びかけ・痛覚に対する反応、自発運動、反射などによって、軽いものから高度のものへの順で、無関心、傾眠、昏眠(こんみん)、昏睡の段階に分けられる。もっとも高度の意識障害である昏睡は、刺激を与えても反応がなく、覚醒(かくせい)しない。また、自発運動はまったくみられず、筋肉は弛緩(しかん)し、瞳孔(どうこう)反射は多くの場合消失する。昏睡は、腎(じん)疾患、肝疾患、糖尿病、脳症、頭部外傷、心疾患、熱射病、各種中毒などの場合におこすことが多い。なお、ごく短時間の一過性の意識消失を失神という。
[井上義朗]
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