気絶(読み)キゼツ

デジタル大辞泉 「気絶」の意味・読み・例文・類語

き‐ぜつ【気絶】

[名](スル)一時的に意識を失うこと。失神。「ショックのあまり気絶する」
[類語]悶絶失神人事不省喪心無意識前後不覚心神喪失昏睡気が遠くなる目を回す気を失う

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精選版 日本国語大辞典 「気絶」の意味・読み・例文・類語

き‐ぜつ【気絶】

〘名〙
① 息が絶えること。死ぬこと。
古事談(1212‐15頃)四「由井七郎臨終事〈略〉止声気絶了」
② 一時的に気を失うこと。また、その状態。精神的ショックや過度の疲労高所からの転落による打撲とショックなど、主に外的原因による。失神。
歌舞伎・蝶々孖梅菊(1828)三幕「丈左衛門、心附き『ヤ、思はぬ気絶(キゼツ)に、この縄目』」 〔晉書‐荀菘伝〕

け‐だえ【気絶】

〘名〙 鉱山炭鉱などで、坑内通気が悪く、そのために呼吸に困難をきたすこと。また、窒息すること。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「気絶」の意味・わかりやすい解説

気絶
きぜつ

学術用語ではないが、一般に失神、卒倒などを意味する。失神は、不快な環境、印象などの身体的、心理的な原因によって、顔色が悪くなり、冷汗をかき、意識の一時的障害をおこして卒倒することで、突発的な一過性発作である。失神は、俗に脳貧血とよばれることもあり、短時間に回復することが多いが、気絶は失神、卒倒のほか、窒息などの仮死状態をも示す広い意味をもったことばである。過労、精神的ストレス、打撲、転落、ショックなどが気絶の原因となりうる。柔道の絞め技による「落ちた」という状態も同様のものである。

[渡辺 裕]

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改訂新版 世界大百科事典 「気絶」の意味・わかりやすい解説

気絶 (きぜつ)
faintness

失神syncopeともいう。脳循環不全のため一時的な意識障害を生ずるものであり,徐脈,血圧低下,起立性低血圧などによって生ずることが多いが,高度の精神的ストレスによって生ずる心因性のものも少なくない。
失神
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普及版 字通 「気絶」の読み・字形・画数・意味

【気絶】きぜつ

仮死。

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