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位禄 いろく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

位禄
いろく

令制の四位,五位の官人の給与。三位以上は食封 (じきふ) を給されたが,正四位には,あしぎぬ 10疋,綿 10屯,布 50端,庸布 360常,以下位に応じて減額して支給された。また女子は,男子の2分の1を支給された。慶雲3 (706) 年,四位にも食封が支給され,位は五位だけに支給されることになったが,大同2 (807) 年,もとの制度に復した。位禄は,毎年 10月,中務,式部,兵部3省で,その人数などを記し,11月 10日に太政官に申請し,奏上の結果,大蔵省に官符が下り,22日に,参議と 70歳以上の散位以外は,本人が出頭して支給を受けた。

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デジタル大辞泉の解説

い‐ろく〔ヰ‐〕【位×禄】

官位と俸禄。
律令制で、四位・五位の者に与えられた禄。位階に応じて絁(あしぎぬ)・布・綿などが支給された。→封戸(ふこ)

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世界大百科事典 第2版の解説

いろく【位禄】

日本の古代貴族に与えられた給与の一種。大宝・養老令の規定では四位と五位の官人に,その位階に応じた額の禄を与えることになっていた。もともと位によって支給される位封と同系列の給与制度で,令では一位から三位までが封戸,四位,五位が位禄を支給された(ただし慶雲3年以後は四位も封戸となる)。位禄に支給する品物は,絁(あしぎぬ),糸,綿(今日の真綿),布(麻布),庸布等で,いずれも調庸によって収取されたものから支給された。

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大辞林 第三版の解説

いろく【位禄】

官位と俸禄。
律令制で、位階に応じて支給された禄物。四位・五位に賜る。 → 位封いふ

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

位禄
いろく

律令(りつりょう)官僚への給与の一種。大宝・養老禄令(ろくりょう)では、正一位(しょういちい)から従三位(じゅさんみ)までは位封(いふ)、四、五位には位禄を給する規定であり、正四位、従四位、正五位、従五位と等差をつけて、(あしぎぬ)、綿、布などを支給し、女性は半分に減じた。正当な理由がなくて欠勤2年に及ぶと、位封、位禄ともに、支給が停止された。さかのぼって689年(持統天皇3)6月施行の浄御原令(きよみはらりょう)では、位階制との構造的対比で五位以上にあたる直位(じきい)以上は、すべて位封の対象であった。大宝令(701)の施行後、705年(慶雲2)11月に、五位を位封から位禄に切り替えたが、翌年2月に四位への位封支給が決定されたので、実質は五位の官僚だけに位禄が支給されることになった。[野村忠夫]
『高橋崇著『律令官人給与制の研究』(1970・吉川弘文館)』

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世界大百科事典内の位禄の言及

【位階】より

…貴族階級とされるのは五位以上のものを指すと考えてよい。有位者は食封(じきふ),位禄,季禄,位田等を給されたが,食封は親王(800~300戸)と三位以上(300~100戸),位禄は四位・五位,位田(品田)は親王(80~40町)と五位以上(80~8町)を対象とした。季禄は春秋2季に,各人の官職の相当官位に応じて支給されるもので,六位以下の官人もその対象となった。…

※「位禄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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