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律令制(りつりょうせい)における俸禄(ほうろく)の一つ。令の禄令に定められている。親王、貴族、寺院などに支給されることになっていた。特定の戸(こ)を公戸のうちから設定して封戸(ふこ)とし、そこからの租の半分、庸・調の全部、および仕丁(しちょう)を支給したものである。親王・貴族に与えられるものとしては、四品(しほん)ないし従三位(じゅさんみ)以上の位階にある者に位封(いふ)、太政大臣(だいじょうだいじん)・左右大臣に職封(しきふ)が与えられ、寺院には5年を限って封戸が支給された。また特別の功臣や天皇の命令によって別に支給される功封(こうふ)もあった。これらの食封は、中国の食封の制に倣ったもので、貴族・皇族の経済的基盤として大きな意味をもっていたが、平安中期以後しだいに衰退し、荘園(しょうえん)制度のなかに解消していった。
[鬼頭清明]
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「へひと」とも。封とも。律令制下の給与制度。皇族や貴族層に,封戸(ふこ)をあてて調・庸の全額,租の半分(739年以降は全給),仕丁を給付した。大化の改新後に設けられたとされ,天武朝の改革をへて大宝令で整備された。禄令に定める品封(ほんぷ)・位封・職封・中宮湯沐(とうもく)・功封・寺封・別勅封のほか,神封も存在した。その後,内臣(内大臣)・中納言・参議の職封や,東宮湯沐,無品親王の食封が新設され,太上天皇にも食封が支給された。封物量は封戸ごとに一定せず,のちに定額化が図られた。
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…貴族階級とされるのは五位以上のものを指すと考えてよい。有位者は食封(じきふ),位禄,季禄,位田等を給されたが,食封は親王(800~300戸)と三位以上(300~100戸),位禄は四位・五位,位田(品田)は親王(80~40町)と五位以上(80~8町)を対象とした。季禄は春秋2季に,各人の官職の相当官位に応じて支給されるもので,六位以下の官人もその対象となった。…
…日本古代の給与制度の一つである食封(じきふ)によって指定された戸を,封戸という。646年(大化2)のいわゆる大化改新の詔の中で,それまでの貴族等のもっていた私有地,私有民を廃止し,かわりに大夫以上に食封を支給することにしたことがみえる。…
…爵の種類は唐代を例にとると,国王,郡王,国公,郡公,県公,県侯,県伯,県子,県男の9等である。この爵位につき付与される〈食封(しよくほう)〉は後継者2,他の兄弟1の割合で分割相続する。後継者の基本は嫡妻(正妻)の長子で,これを〈嫡子〉といい,嫡子が死亡したり,刑を受けたり,病があったりすると嫡孫が後を継ぐ。…
※「食封」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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