(読み)おさぎ

精選版 日本国語大辞典 「兎」の意味・読み・例文・類語

おさぎ をさぎ【兎】

〘名〙 (もとは「うさぎ(兎)」の上代東国方言か) =うさぎ(兎)
万葉(8C後)一四・三五二九「等夜(とや)の野に乎佐芸(ヲサギ)(ねら)はりをさをさも寝なへ児ゆゑに母に嘖(ころ)はえ」

うさ【兎】

〘名〙 うさぎ。
※大般涅槃経治安四年点(1024)八「何が故ぞ、菟(ウサ)の角を生ぜざる」

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デジタル大辞泉 「兎」の意味・読み・例文・類語

と【兎】[漢字項目]

人名用漢字] [音]ト(漢) [訓]うさぎ
〈ト〉
動物の名。ウサギ。「家兎狡兎こうと脱兎野兎
月のこと。「烏兎うと玉兎
〈うさぎ〉「白兎野兎雪兎
難読兎角とかくかく

うさぎ【×兎】

ウサギ目ウサギ科の哺乳類総称ノウサギ類と、飼いウサギ原種であるアナウサギ類とに分けられる。体長40~60センチのものが多く、一般に耳が長く、前肢は短く、後肢は長い。上唇は縦に裂け、上あごの門歯は二対ある。飼いウサギの品種は多く、肉は食用毛皮は襟巻きなどにし、医学実験用・愛玩あいがん用ともする。ウサギ目にはナキウサギ科も含まれる。 冬》
[類語]野兎雪兎穴兎飼い兎アンゴラ兎

う【×兎】

ウサギ古名
「露を待つ―の毛もいかにしをるらむ月の桂の影を頼みて」〈拾遺愚草・上〉

おさぎ〔をさぎ〕【×兎】

「うさぎ」の上代東国方言。
等夜とやの野に―ねらはり(=ネラッテ)をさをさも寝なへ児故に母にころはえ」〈・三五二九〉

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