切開く(読み)キリヒラク

デジタル大辞泉 「切開く」の意味・読み・例文・類語

きり‐ひら・く【切(り)開く】

[動カ五(四)]
切って中を開く。「封を―・く」
(「切り拓く」とも書く)山を崩したり荒れ地開墾したりして、道路・宅地田畑などにする。「丘を―・いて宅地にする」
敵の囲みを破って、進路をつくる。「血路を―・く」
困難や障害を乗り越えて進路を開く。「運命を―・く」「新境地を―・く」
[類語](1切る裁つ刻むちょん切るぶった切るかき切る切り刻むちぎる切り抜く刎ねる切り込む切り出す叩き切る焼き切る捩じ切る切り落とす切開/(2開墾開拓開発

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「切開く」の意味・読み・例文・類語

きり‐ひら・く【切開】

  1. 〘 他動詞 カ行五(四) 〙
  2. 山、丘などを切り崩し、あるいは荒地を開墾して、田畑や道路などにする。
    1. [初出の実例]「ソノ ヤマノ ウエヲ シダイ シダイ ヒロク quiri(キリ) firaquite(ヒラキテ) ヲウイエドモヲ ツクリ ツヅケ」(出典バレト写本(1591))
  3. 敵のかこみや戦線などをつき破り、進路を開く。
    1. [初出の実例]「司馬将軍呉三桂敵あまた討取、なんなく一方切ひらき君を落し奉らんと」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)一)
  4. 切って中を開く。切開する。
    1. [初出の実例]「根本的な手術をして、細い溝を全部腸の方へ切(キ)り開(ヒラ)いて仕舞っても癒らないんでせう」(出典:明暗(1916)〈夏目漱石〉一)
  5. ( 比喩的に ) 困難や障害物などを取り除いて進むべき道を開く。
    1. [初出の実例]「或は何の方面かへ、生活の行路を切(キ)り開(ヒラ)手掛りが出来たかも知れない」(出典:それから(1909)〈夏目漱石〉一〇)

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