北海道南西沖地震(読み)ホッカイドウナンセイオキジシン

デジタル大辞泉 「北海道南西沖地震」の意味・読み・例文・類語

ほっかいどうなんせいおき‐じしん〔ホクカイダウナンセイおきヂシン〕【北海道南西沖地震】

平成5年(1993)7月12日北海道奥尻おくしり付近で発生したマグニチュード7.8の地震奥尻島中心津波による大きな被害を受けた。死者202人。

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共同通信ニュース用語解説 「北海道南西沖地震」の解説

北海道南西沖地震

1993年7月12日午後10時17分に発生した北海道南西沖を震源とするマグニチュード(M)7・8の地震。北海道小樽市や江差町などでは当時の震度階級で震度5を記録した。死者、行方不明者は北海道と青森県で計230人。最大被災地の奥尻島には地震後2~3分で高さ最大約30メートルの津波が到達、198人が犠牲になった。地震発生5分後の大津波警報が間に合わなかった教訓から気象庁は99年4月、3分で発令できるよう迅速化。東日本大震災では発生3分後に大津波警報を出した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北海道南西沖地震」の意味・わかりやすい解説

北海道南西沖地震
ほっかいどうなんせいおきじしん

1993年7月 12日午後 10時 17分頃に北海道南西沖で発生したマグニチュード 7.8の地震。気象庁による正式名称は「平成5年(1993年)北海道南西沖地震」。震源北緯 42°46.9′,東経 139°10.8′。震源の深さ約 35km。地震波から推定された断層は,ほぼ東西方向の圧縮力により生じた南北に伸びた逆断層である。断層の長さは約 100kmで,その南部奥尻島の近くに達した。余震は7月 13日に約 1600回記録されたが,2ヵ月程度で順調に収束した。この間,8月8日にマグニチュード 6.5の最大余震が発生した。北海道南西沖地震では北海道から本州の日本海側で津波が観測され,震源断層に近い奥尻島の藻内で最大到達高 29mが確認されている (気象庁による調査) 。北海道から東北地方の沖合いの日本海東縁では,1983年の日本海中部地震などマグニチュード6から7の地震が南北に配列して発生している。これらの地震は東西の圧縮力による逆断層地震で,日本海の属するユーラシアプレートと日本列島の間にプレート境界ができつつあるという考え方が示されている。北海道から青森県の日本海側で最大震度5が観測されたほか,北海道から東北地方の広い範囲でゆれを感じた。奥尻島は地震発生直後に津波に襲われ,また同島の青苗では火災が発生し,鎮火までに 11時間を要するなど壊滅的な被害を受けた。奥尻島だけで,津波,火災,土砂崩れなどにより,死者・行方不明者 198人に上った。全体の人的被害は,死者・行方不明者が 230人,負傷者は重傷 81人を含め 323人。住家の被害は全壊 601棟など 6499棟。輸送関連でも JR函館本線など4路線の鉄道の一部または全線,フェリー2航路が運休した。また,津波などにより 1729隻の船舶に被害があった (被害は総務省消防庁調べ) 。

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百科事典マイペディア 「北海道南西沖地震」の意味・わかりやすい解説

北海道南西沖地震【ほっかいどうなんせいおきじしん】

1993年7月12日,奥尻島を中心に北海道南西部を襲った地震。マグニチュード7.8。震源は奥尻島北北東約65kmの海底。奥尻島は最高31mの津波を記録。死者・行方不明230,家屋全壊558,船舶被害1748。この地震の震源域は,東日本を乗せた北米プレートと,日本海から西に広がるユーラシア・プレートの収斂(しゅうれん)境界に当たる。
→関連項目奥尻[町]

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