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医事法 いじほうmedical law

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

医事法
いじほう
medical law

医療行為は,本来は自然発生的なものであるが,医療の社会化とともに,世界的に法規制に傾きつつある。イギリス,アメリカ,フランスはギルドによる自主規制,ドイツ,日本などは行政関与が強い。日本の場合,近代法制史上は明治9年内務省達甲第5号「医師開業之儀別紙之通試験法相定……」に始まり,これをうけて明治 12年内務省達甲第3号医師試験規則が公布され,まず医師に関する国家試験制度が法定された。ここに初めて医療についての国家的規制がその緒についた。次いで4年後の医師免許規則 (明治 16年太政官布告 35号) 公布によって,医師の国家免許および国家登録制 (医籍) が確立することになった。この沿革にそって現行法においては医師法 (昭和 23年法律 201号) が,医師の身分を規制,医療法 (昭和 23年法律 205号) が実務を規制している。しかし実体としては,健康保険法ならびに国民健康保険法が第2次世界大戦後の社会保障充実の期待のもとに拡大実施され,事実上は財政面から日本医療の基礎となっている。特殊な関連法規として,生活保護法,結核予防法,母体保護法,精神衛生法,母子保健法身体障害者福祉法原子爆弾被爆者の医療等に関する法律労働者災害補償保険法などがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

いじほう【医事法 medical law】

医療をめぐる法的問題を考究する学問。法的判断のために医学的判断や資料を提供する〈法医学〉とは異なる。
[歴史的経緯]
 紀元前17世紀のものといわれるハンムラピ法典にすでに,医療を失敗した医師の責任について詳細な規定があることが示すように,医療が社会的に行われるようになるとともに医療は法規制の対象とされてきた。しかしそのような法規制が一つのまとまりをもちはじめたのは,19世紀初頭,現在の法医学や衛生行政などに属する問題をふくめた医事法制medical jurisprudenceという用語が散見されはじめたころである。

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大辞林 第三版の解説

いじほう【医事法】

人の生老病死にかかわる医療問題全体を対象とする法の総称。

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