日本大百科全書(ニッポニカ) 「合川」の意味・わかりやすい解説
合川(中国)
ごうせん / ホーチョワン
中国、重慶(じゅうけい)市西部に位置する同市の市轄区。人口154万4300(2015)。嘉陵江(かりょうこう)、涪江(ふこう)、渠江(きょこう)が区内で合流する。古来、この3河川の水運要地で、今日でも3河川上流域からの農産物や薬草などの集散地である。周辺地域の綿作・養蚕による綿・絹の紡織工業がみられ、東部に華(かきん)山、南部に天府などの石炭産地がある。別称の合州(ごうしゅう)は、かつて合州の行政中心地であったことによる。
[小野菊雄・編集部 2017年6月20日]
合川(秋田県)
あいかわ
秋田県北部、北秋田郡にあった旧町名(合川町(まち))。現在は北秋田市の中西部を占める地域。旧合川町は、1955年(昭和30)上大野、下大野、落合、下小阿仁(しもこあに)の4村が合併、町制施行して成立。2005年(平成17)鷹巣(たかのす)、森吉(もりよし)、阿仁の3町と合併して市制施行、北秋田市となった。阿仁川と小阿仁川の清流が地域の中央で合流、合川の名はそれにちなむ。秋田内陸縦貫鉄道が通じる。中世は安東氏領、近世は佐竹氏の支配下にあった。気候は夏は涼しいが、冬は寒さが厳しく積雪も多い。米作農業を主とし、最近大野台の開発のために大型機械の導入を図り、酪農の振興にも力を入れている。また造林1000ヘクタール運動や、カントリーエレベーター導入による稲作の協業化も図られている。
[宮崎禮次郎]
『『合川町史』(1966・合川町)』