20世紀日本人名事典 「吉行 淳之介」の解説
吉行 淳之介
ヨシユキ ジュンノスケ
昭和・平成期の小説家
- 生年
- 大正13(1924)年4月13日(戸籍:4月1日)
- 没年
- 平成6(1994)年7月26日
- 出生地
- 岡山県岡山市
- 学歴〔年〕
- 東京大学英文学科中退
- 主な受賞名〔年〕
- 芥川賞(第31回)〔昭和29年〕「驟雨」,新潮社文学賞(第12回)〔昭和40年〕「不意の出来事」,芸術選奨文部大臣賞(文学・評論部門・第17回)〔昭和41年〕「星と月は天の穴」,谷崎潤一郎賞(第6回)〔昭和45年〕「暗室」,読売文学賞(小説賞・第27回)〔昭和50年〕「鞄の中身」,野間文芸賞(第31回)〔昭和53年〕「夕暮まで」,日本芸術院賞(文芸部門・第35回)〔昭和53年〕,講談社エッセー賞(第2回)〔昭和61年〕「人工水晶体」,パチンコ文化賞(第1回)〔昭和61年〕
- 経歴
- 静岡高校在学中から文学に関心を持ち、戦後「葦」や「世代」同人となる。東大中退後、大衆誌「モダン日本」の編集に携わる傍ら執筆を続け、「薔薇販売人」で認められる。敗戦後の赤線をテーマにした「原色の街」「娼婦の部屋」などを発表し、昭和29年「驟雨」で芥川賞受賞、小島信夫・庄野潤三らと共に“第三の新人”と呼ばれた。性をテーマにした「砂の上の植物群」「暗室」「夕暮まで」などの他、「すれすれ」などのエンターテインメントや「人工水晶体」など数多くのエッセイも手がけた。また座談の名手としても有名で、多くの対談集がある。「吉行淳之介全集」(全20巻 講談社)「吉行淳之介エンタテインメント全集」(全11巻 角川書店)「わが文学生活」(全12巻 潮出版社)「吉行淳之介全集」(全15巻 新潮社)がある。平成11年パートナーであった宮城まり子が園長を務める、ねむの木学園敷地内に吉行淳之介文学館がオープン。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報