同心町(読み)どうしんまち

日本歴史地名大系 「同心町」の解説

同心町
どうしんまち

[現在地名]仙台市本町ほんちよう二丁目

定禅じようぜん寺の南東。天台宗満願まんがん寺の門前と真言宗智山派大聖だいしよう寺の門前との間にある町同心屋敷。「伊達家世臣録」では町同心五六人、うち三〇―一九石取九人、ほかは一六石取であった。北三番きたさんばん丁から当町に至る通りを同心町通と称し、侍屋敷が割られたが、うち花京院かきよういん通と交差するまでは大仏前おほとけまえ丁。当町は「仙台鹿の子」によると、天和三年(一六八三)から貞享元年(一六八四)までに割出された。寛永一八年(一六四一)二代藩主忠宗が伊達だて梁川やながわ(現福島県伊達郡梁川町)より八幡を勧請し、梁川今八幡として建てたが、のち四代綱村が天和三年に川内かわうちに移し亀岡かめおか八幡宮としたため、その跡が当町になったという(同書)


同心町
どうしんまち

[現在地名]伊勢崎市大手町おおてまち

伊勢崎城の北東方、紺屋こんや町の東側に並行して南北に延びる両側町。酒井氏時代からの町。「伊勢崎風土記」に寛永(一六二四―四四)以前は紺屋町新邸こんやまちしんやしきとよばれたとある。寛永一九年の検地帳および書継文書である屋敷寸間帳(いずれも伊勢崎市立図書館蔵)には紺屋町うら新屋敷と記され、両側ともに北から一六の屋敷があり、三二筆が記される。元禄(一六八八―一七〇四)以後地割が行われ、同心が住んだ郭で、あいの町の多くの住民が移ったものと思われる。紺屋町の東側北方から幅二間の紺屋町東横こんやまちひがしよこ道を東へ向かうと突当りが天台宗中台ちゆうだい寺の鐘楼である。ここで同心町通に交わり、南の八軒はちけん町に通じる。


同心町
どうしんちよう

[現在地名]三戸町同心町

三戸町の西南端に位置する。東は八日ようか町に続き、南は梅内うめない村である。寛永初年頃の配置図とみられる三戸御古城図に同心丁とある。三戸城下当時には城下の南の警備にあたる同心組が配置されていたとみられる。寛政年間(一七八九―一八〇一)の「邦内郷村志」には家数四〇とあり、梅内村の支村とされている。享和三年(一八〇三)仮名付帳でも家数三三で同様。


同心町
どうしんまち

[現在地名]米沢市信夫町しのぶまち成島町なるしままち三丁目

信夫町の北西、東西の道の両側の下級家臣屋敷町。西は成島町に接し、越後街道に接続する。一部上級家臣の下屋敷、道心どうしん庵が配置されている。町名は道心庵に由来するともいわれる。道心町とも書かれ(享保一〇年城下絵図)、北同心町ともいう(米沢雑事記)。享保一〇年(一七二五)の城下書上によれば町の長さ四町二八間・道幅三間・屋敷数六四。弘化三年(一八四六)の屋敷割帳では中間・足軽などの屋敷五九、空屋敷一七。


同心町
どうしんまち

[現在地名]姫路市同心町

姫路城東の外曲輪に位置する武家町金屋かなや町・八木やぎ町・福居ふくい町の東で外堀に沿う南北の町筋。町方同心が居住したことによる町名(大正八年刊「姫路市史」)。慶長六年(一六〇一)の町割で成立。元和(一六一五―二四)頃の姫路城下図(多木文化振興会蔵)鉄砲町、慶安二年―寛文七年(一六四九―六七)の侍屋敷新絵図には足軽町とある。


同心町
どうしんまち

[現在地名]和歌山市田中たなか町二丁目・木広きひろ町二丁目

うら町の北突当りにある東西の通りの町。文政一三年(一八三〇)小名を本名とした(「御触書写」道成寺文書)。東西七〇間余(丁名増改時略図)


同心町
どうしんまち

[現在地名]松本市北深志きたふかし三丁目

松本城外武家屋敷の町で、はぎ町の西にある。「信府統記」に「同心町 東西御堂町ヨリ萩町ヘ出ル、南小路五拾五間余、家数南側六軒、北ケ輪一軒、同所中ノ小路東西六拾一間余、家数南ケ輪五軒、北ケ輪六軒、同所三ノ小路東西三拾九間余、家数南ケ輪三軒、北ケ輪一軒、同所北のかうばり町東西七拾二間余、家数南ケ輪七軒、北ケ輪拾一軒、同所西ノ方竪小路南北二拾九間余、家数東ケ輪一軒、西ケ輪五軒、同心町南北百間余、家数東ケ輪九軒、西ケ輪拾一軒」とある。


同心町
どうしんまち

[現在地名]金沢市小金町こがねまち春日町かすがまち

やまうえ町の北東に位置。北東は春日町四丁目。明治二年(一八六九)多賀左近付同心組地が町立てされたもの(稿本金沢市史)


同心町
どうしんまち

[現在地名]鹿角市十和田毛馬内 同心町

毛馬内けまないの町並南西端部の同心町。正徳二年(一七一二)の毛馬内絵図に「十五人御同心丁」とある。花輪から北上する街道が毛馬内村に入る入口で、北は加屋かや(萱)町。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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