① マツ科の落葉高木。本州中部の深山の乾いた山地に生える。各地に広く植林され、庭木や盆栽ともする。ふつう高さ二〇~三〇メートル、直径六〇~八〇センチメートル。樹皮は暗褐色で鱗片状にはげ落ちる。樹形はほぼ円錐形。葉は長さ二~四センチメートル、幅一~一・二ミリメートルの線形だが柔らかく、短枝に二〇~四〇個束生し、秋落葉する。五月ごろ、雌雄同株で、単性花を短枝の先に一個ずつ付ける。雄花は球形で黄色を帯び、雌花は楕円形で紅紫色。種子は長さ三~四ミリメートルの倒卵状くさび形で、翌年一〇月ごろ成熟し、長い翼をもつ。心材は建築用材、枕木、坑木、パルプの原料など各方面で重用される。葉の出方が唐絵のマツに似る。