五葉松(読み)ゴヨウマツ

デジタル大辞泉 「五葉松」の意味・読み・例文・類語

ごよう‐まつ〔ゴエフ‐〕【五葉松】

マツ科の常緑高木。山地自生樹皮黒みを帯び、枝は水平に出て、針状の葉が5枚ずつ束になってつく。5月ごろ、新しい枝の下部雄花を、先に雌花をつける。盆栽にもする。東日本では姫小松ともよぶ。
[類語]若松這松黒松赤松落葉松からまつ蝦夷松椴松とどまつヒマラヤ杉つが

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精選版 日本国語大辞典 「五葉松」の意味・読み・例文・類語

ごよう‐まつゴエフ‥【五葉松】

  1. 〘 名詞 〙 マツ科の常緑高木。北海道南部から九州までの山野に自生し、庭などに植栽もされ、また盆栽にもされる。高さ三〇メートル、径一メートル以上に達するものもある。葉は長さ二~六センチメートルの針葉で五本ずつたばになって小枝に密生する。雌雄同株。花期は初夏、雄花は新枝の下部にむらがってつき、雌花は紫紅色で新枝の先に二、三個ずつつく。松かさは長さ五、六センチメートル、径三センチメートルぐらいの卵状円柱形。種鱗は広卵形で翼をもつ。庭木、盆栽とするほか、材は建築・船舶彫刻・楽器・薪炭材などにされる。同一種を西日本ではゴヨウマツ、東日本ではヒメコマツと呼ぶ。キタゴヨウ別種とも見られるし、また、ゴヨウマツの変種とする説もある。近縁種チョウセンゴヨウなどがある。漢名として五鬚松、五釵松を当てることがある。五葉の松。
    1. [初出の実例]「熊野へ参るには、何か苦しき修行者よ、安松(やすまつ)姫松(ひめまつ)ごえうまつ、千里の浜」(出典:梁塵秘抄(1179頃)二)

いつは‐の‐まつ【五葉松】

  1. 〘 名詞 〙 植物「ごようまつ(五葉松)」の異名。
    1. [初出の実例]「時わかぬ五葉の松のいつはあれど春一しほの緑をぞ見む」(出典:雪玉集(1537頃か)一〇)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「五葉松」の解説

五葉松 (ゴヨウマツ・イツハノマツ;ゴヨウノマツ)

学名:Pinus parviflora
植物。マツ科の常緑針葉高木,園芸植物

五葉松 (ゴヨウマツ)

植物。マツ科の常緑針葉高木。チョウセンマツの別称

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