国衆(読み)くにしゅう

百科事典マイペディアの解説

国衆【くにしゅう】

南北朝から室町時代にかけての在地領主の呼称,およびその連合組織。在地領主を国人ともいう。鎌倉幕府の滅亡とともに従来孤立していた在地領主は,封鎖的な荘園制のわくを破り,地域的な連合を形成,守護などの上からの組織化に対抗。土一揆(いっき),国一揆国人一揆)の母体となった。
→関連項目吉川氏肥後一揆山城国一揆

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世界大百科事典 第2版の解説

くにしゅう【国衆】

一般的には南北朝・室町期の在地領主を指し,国人(こくじん)とも呼ばれた。鎌倉時代の在地領主の典型は地頭であるが,その地頭は幕府から地頭職という形で所領充行(あておこない),安堵(あんど)を受け,血縁的結合を原理とする惣領制によってその所領を支配していた。所領規模は郡郷単位の大規模なものから,一村単位のものまで大小さまざまであったし,地域的にもまとまりを持っているとは限らず,数ヵ国以上にわたることもあった。

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大辞林 第三版の解説

くにしゅう【国衆】

中世、領国内の土豪・地侍などの土着武士。 → 国人こくじん
同郷の人。また、都にいる人が故郷にいる人をいう語。

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精選版 日本国語大辞典の解説

くに‐しゅう【国衆】

〘名〙 (「くにしゅ」とも)
① 国の民。国衙領の住人。国人(こくにん)
② 中世、守護大名の家来のうちで、その領分の土着の武士。
※北野社家日記‐明応二年(1493)九月一四日「於山城国古市令入国、大合戦在之。国衆弐百人計被討由在之」
③ 江戸時代、国持大名の別称。
④ 江戸などで、地方の侍をいう語。
※洒落本・辰巳之園(1770)「御国衆とみへて、花色小袖に、浅黄裏を付、洗ひはげたる、黄むくの下着」
郷里を同じくする人々。また、都会にあって郷里の人をいう語。田舎の人。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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世界大百科事典内の国衆の言及

【肥後一揆】より

…桃山時代,肥後の国衆によって引き起こされた検地反対の一揆。1587年(天正15)7月下旬から約5ヵ月間に及んで,時の領主佐々成政および豊臣秀吉派遣の大名軍と戦う。…

【大和国】より

…大和では永享大和合戦以降は戦国乱世に突入したといえる。北大和の筒井氏,古市氏,南大和の十市氏,越智氏が四強といわれ,衆徒・国民らが国衆(くにしゆう)として大小名化を競ったが,平和要望の郷村にその活動は制約され,いぜん社寺の領主的権威にすがって保身をはかったため,強力な戦国大名は出現しない。 当代,奥地の吉野郡の僻地化,伊勢北畠氏の勢力の及んだ宇陀郡,紀伊(河内)畠山氏が支配した宇智郡には,それぞれの人文に伊勢・紀伊色が強まり,大和の歴史的舞台は大和平野部に縮まった感もある。…

※「国衆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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