コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

国訴 こくそ

5件 の用語解説(国訴の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国訴
こくそ

江戸時代における農民闘争の一形態。農民層あるいは在郷商人層が特定の領地を越えた広範囲で連絡,結束して大名や都市の株仲間に対抗した運動。一揆と異なり,越訴,強訴暴動などの非合法手段をとらず,合法的手段によった。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

こく‐そ【国訴】

江戸時代、農民の合法的な訴願闘争。主に畿内において、闘争の参加者が郡・国もしくはこれを越えた規模にまで拡大したものをいう。化政期(1804~1830)以降、幕末にかけて頻発した。くにそ。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

国訴【こくそ】

江戸後期,商品経済の発達した畿内においてみられた農民闘争。〈くにそ〉とも。1823年綿作・菜種を巡って摂津(せっつ)・河内(かわち)両国1000余ヵ村が連合して戦った法廷闘争が初め。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

こくそ【国訴】

〈くにそ〉とも読む。幕藩制下の社会ですでに使用されていた用語で,1823年(文政6)に実綿・繰綿に関して,その売買の“自由”をめぐって摂津,河内の両国1007ヵ村が連合して闘った法廷闘争のときに用いられたのが始まりである。その後これに類似する事件に用いられた。その特色は,商品経済の発展を前提として,行政的には入組支配の村々にもかかわらず,支配関係を越え,郡からさらに国の規模を越えて,広範な地域にまで拡大して闘われた反封建的な農民闘争であったことである。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

こくそ【国訴】

江戸時代の農民闘争のうち、その規模が郡・国にまで拡大したものをいう。一九世紀初頭から明治維新期にかけて、特に畿内で頻発した。くにそ。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の国訴の言及

【国訴】より

…しかも,それが訴訟という合法的な法廷闘争の形態で闘われたところに特色がある。 〈国訴〉は大坂周辺の農村地帯のような商品経済の展開の進んだ地域で,その成果として生じた農民側の剰余部分を幕府が直接掌握することができなくなったために,間接的に掌握する方法として,旧来の大坂の商品流通機構に依存し,これに特権を与え,市場を独占させ,直接生産者たる農民が直接に市場に参加するのを妨げたところから生じた。とくに田沼期以来の幕府の市場統制の存続していた実綿・繰綿,菜種・綿実・油などでは,文政期になって都市資本の市場統制に対抗して,その特権を排除する運動が起こった。…

【株仲間】より

…これに対し,生産者や在郷商人,江戸市内の中小問屋・小売商の抵抗があり,訴訟が頻発した。大坂においても,菜種,繰綿などの流通をめぐり,畿内農村と都市問屋が対立し,23年(文政6)には摂津・河内1007ヵ村が訴訟するなど,国訴(こくそ)と呼ばれるほどの広汎な動きをみせた。
[解散と再興]
 1841年(天保12)に幕府は天保改革の一環として,株仲間解散令を発した。…

【河内国】より

… 1788年(天明8)河内郡,若江郡,志紀郡惣代らは連印して,大坂の特権的株仲間商人の不正肥料販売などの横暴に対する処置を求めて大坂町奉行所へ訴えを起こした。国訴のはじまりであった。摂津,河内,和泉の村々が連合して,その力を背景に行った合法的な訴訟闘争を国訴と呼ぶが,その要求は肥料高値反対,綿・ナタネ・油などの自由販売などで,幕府に保護された大坂の特権的株仲間の流通支配に対する商品作物生産農民,在郷商人たちのたたかいであった。…

【百姓】より

… 文政期(1818‐30)になると,大坂商人の市場統制に対抗する在郷の動きが活発化する。1823年,摂河2ヵ国1007ヵ村を糾合した国訴(こくそ)が発生し,その翌年さらに摂河泉3ヵ国1307ヵ村による国訴が展開し,綿関係(実綿(みわた)・繰綿(くりわた)),油関係(菜種,綿実(わたみ),油)の商品に対する都市株仲間の流通独占に反対して闘争した。この闘争では,商品作物栽培に従事する村役人(地主手作経営を営む)がその動きの先頭に立ち,広範な村々を糾合し,合法的手段(訴訟)を通して都市商人に対立し,一応の成果を収めることができた。…

※「国訴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

国訴の関連キーワード里長田沼時代大宰帥ソホーズ二人グロッソラリア藩制米酢(よねず)陽侯久爾曾山口啓二

今日のキーワード

ワールド・ベースボール・クラシック

メジャーリーグ機構、メジャーリーグ選手会が音頭をとってスタートした野球の世界一決定戦。2006年の第1回は16カ国が参加。4組に分かれて1次リーグを行い、各上位2カ国が米国に移って2リーグの2次予選、...

続きを読む

コトバンク for iPhone

国訴の関連情報