(読み)ネグラ

デジタル大辞泉 「塒」の意味・読み・例文・類語

ね‐ぐら【×塒】

《「寝座ねぐら」の意》
鳥の寝る所。巣。とや。「に帰るからす
人の寝る場所。また、自分の家。「今夜を定める」
[類語]うち家屋屋舎おくしゃ住宅住家じゅうか住居家宅私宅居宅自宅きょ住まい住みか宿やどハウス尊敬お宅尊宅尊堂高堂貴宅謙譲拙宅弊宅陋宅ろうたく陋居陋屋ろうおく寓居ぐうきょ

とぐろ【×塒/蜷局】

蛇などが、からだを渦巻き状に巻いた状態でいること。また、その状態。
[類語]渦巻き螺旋

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「塒」の意味・読み・例文・類語

ね‐ぐら【塒】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「寝座(ねぐら)」の意 )
  2. 鳥の寝る所。巣。とや。
    1. [初出の実例]「巣をいでてねぐらも知らぬ雛鳥もなぞや暮れゆくひよと鳴くらん」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)
  3. 俗に、人の寝る所、また、自分の家をいう。
    1. [初出の実例]「みんなそれぞれ自分のねぐらに散ってしまった」(出典:終電車(1972)〈島尾敏雄〉)

とぐろ【塒・蜷局】

  1. 〘 名詞 〙(へび)などがからだを渦巻(うずまき)状に巻くこと。また、その巻いた状態。また、綱などを渦巻状に巻くことをもいう。とぐら。
    1. [初出の実例]「ナワヲ toguro(トグロ)ニ マク」(出典和英語林集成初版)(1867))

とぐら【塒・蜷局】

  1. 〘 名詞 〙とぐろ(塒)〔書言字考節用集(1717)〕

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普及版 字通 「塒」の読み・字形・画数・意味


13画

[字音] シ・ジ
[字訓] ねぐら

[説文解字]

[字形] 形声
声符は時(じ)。〔説文十三下に「、垣に棲むを塒と爲す」とあり、とぐらをいう。〔爾雅、釈宮〕に「、弋(よく)(留り木)に棲むをと爲し、垣を鑿(うが)ちて棲むを塒と爲す」とみえる。

[訓義]
1. ねぐら、とぐら、とや。
2. 字は、また時に作る。

[古辞書の訓]
名義抄〕塒 トグラ

[熟語]
塒圏
[下接語]
塒・棲塒・雉塒

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