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大涌谷 おおわくだに

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大涌谷
おおわくだに

神奈川県南西部,箱根山中央火口丘の1つである神山の北斜面にある谷。箱根山の最も新しい火山活動で生じた爆裂口で,噴気孔群があり,硫気を含んだ水蒸気を噴出している。南東部の地獄沢では硫気孔に石室を設け,水を注いで温泉とし,仙石原や強羅に給湯。北西部の閻魔台では熱泥の噴出もみられる。閻魔台のふもとを一周する自然探究路が整備されている。早雲山湖尻ロープウェーから俯瞰できる。富士箱根伊豆国立公園に属する。

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百科事典マイペディアの解説

大涌谷【おおわくだに】

〈おおわきだに〉とも。神奈川県箱根火口丘の神山北部山腹にある谷。箱根火山活動の最も新しい爆裂口で大噴気孔がある。わき水を地熱で熱し,強羅(ごうら)・仙石原両温泉へ給湯する。

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世界大百科事典 第2版の解説

おおわくだに【大涌谷】

〈おおわきだに〉ともいう。神奈川県南西部,箱根火山の中央火口丘,神山の北西麓にある硫気噴孔のある谷。標高800~1150m。約3000年前水蒸気爆発によって形成された馬蹄形爆裂火口で,激しい噴気活動を見ることができる。昔は大地獄と呼ばれていたが,1872年(明治5)明治天皇行幸に際し,大涌谷と改称された。その時,神山と駒ヶ岳の接する部分に小地獄と称する噴気地帯があったが,それも小涌谷と改称された。

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大辞林 第三版の解説

おおわくだに【大涌谷】

箱根山の中央火口丘、神山北部中腹にある硫気噴孔群のある谷。神山の爆裂によってできた。強羅ごうら・仙石原温泉の泉源。おおわきだに。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大涌谷
おおわくだに

神奈川県南西部、足柄下(あしがらしも)郡箱根(はこね)町にある硫気孔群のある谷で、早川の水源の一つ。「おおわきだに」ともいい、古くは大地獄といっていた。1872年(明治5)明治天皇が小地獄へ入湯のおりに、そこを小涌谷と改めたのにならい、ここも大涌谷とした。箱根火山の最高峰、中央火口丘神山(かみやま)(1438メートル)の北斜面の中腹にあたり、箱根火山活動の末期におきた神山の爆裂(大涌谷爆裂)によってできた谷で、噴気孔群は火山活動の名残(なごり)を示すもの。大涌谷の二つの谷のうち、南西の閻魔台(えんまだい)はいまも活動を続けて硫気を含んだ水蒸気を盛んに噴出し、熱泥や硫気孔の周りに硫黄(いおう)の針状結晶がみられる。しかし、北東の地獄沢は活動が衰え、熱気を噴き出すにとどまっている。
 大涌谷は大昔から小涌谷(小地獄)とともに箱根の霊境の一つで、箱根権現(ごんげん)(箱根神社)の境内とされていた。高温、酸性の温泉が湧(わ)き出し、卵を入れると殻の黒いゆで卵となり、箱根名物の一つ。また活動の衰えている地獄沢の熱気の噴出点には石室(いしむろ)が設けられ、水を注いで自然加熱されて含緑礬(りょくばん)硫化水素泉とされ、仙石原(せんごくはら)温泉、強羅(ごうら)温泉へ送られている。1972年(昭和47)箱根ロープウェイ大涌谷駅前に町立の大涌谷自然科学館が設立され、箱根火山の成長・地質・生物・温泉、名所旧跡などの資料が展示されていた(2003年閉館)。[浅香幸雄]

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