大雲院(読み)ダイウンイン

デジタル大辞泉 「大雲院」の意味・読み・例文・類語

だいうん‐いん〔‐ヰン〕【大雲院】

京都市東山区にある浄土系の単立の寺。山号は竜池山。天正15年(1587)織田信長信忠菩提ぼだいを弔うため、正親町おおぎまち天皇の勅により、二条御池御所の地に貞安創建。のち、豊臣秀吉寺町通に移し、昭和48年(1973)現在地に移転境内石川五右衛門の墓がある。

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精選版 日本国語大辞典 「大雲院」の意味・読み・例文・類語

だいうん‐いん‥ヰン【大雲院】

  1. 京都市東山区祇園町南側にある浄土系単立寺院。貞安寺ともいう。山号は龍池山。天正七年(一五七九正親町(おおぎまち)天皇の勅命により貞安が織田信長・信忠の菩提をとむらうために二条烏丸に創建。同一八年豊臣秀吉が四条京極の東南(下京区貞安前之町)に移し、昭和四七年(一九七二)現在地に移転。境内に織田信忠の塔、富岡鉄斎・石川五右衛門の墓がある。

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日本歴史地名大系 「大雲院」の解説

大雲院
だいうんいん

[現在地名]鳥取市立川町四丁目

天神川北岸、立川たちかわ町四丁目西方にある。現在の寺地は旧末寺霊光れいこう院の所在地で、近世末までは鳥取城下うえ大日おおひ(樗谿)の東照宮(現樗谿神社)入口にあった。乾向山東隆寺と号し天台宗。明治四年(一八七一)までの本尊は千手観音。慶安三年(一六五〇)八月、東照宮勧請とともに別当寺として上野寛永寺から天海の弟子が派遣されて建立された。創建当時は淳光じゆんこう院と称した。この院名は創建の時、山科毘沙門堂(現京都市山科区)門跡公海によって与えられたもので、当時は上野寛永寺の直末であった(「格式御役筋大雲院」藩史)開山とされる実成院公侃は池田輝澄六男で、幼名松千代、徳川家康の孫にあたる。松千代は東照宮勧請に際し門主公海の名代双厳院豪倪を戒師として得度剃髪した。当時一一歳であったという。公侃はその後比叡山で修行、さらに上野寛永寺涼泉院に住し、延宝七年(一六七九)からは大山西楽さいらく院学頭も兼任した。一方この間淳光院の鑑院は寛永一六年(一六三九)池田光仲創建の祈願所長寿ちようじゆ院の栄春・広海・観海が勤めた。延宝二年公侃から観海へ東照宮祭事秘法が伝えられて観海は淳光院住持となり、別当職を継承した(「東照宮御勧請之記写」県立博物館蔵)


大雲院
だいうんいん

[現在地名]東山区祇園町南側

正式には本山龍池山ほんざんりゆうちさん大雲院と号する。浄土系単立。本尊阿弥陀如来。昭和四七年(一九七二)まで京都市下京区貞安前之ていあんまえの町にあり、寺町てらまち通の東に位置した。寺伝によれば、天正七年(一五七九)織田信長の命により行われた浄土宗と日蓮宗との安土宗論の勝者、僧貞安の開基とする。「雍州府志」および「都名所図会」によれば、貞安は安土宗論で勝って以後、織田信長の帰依をうけたが、天正一〇年六月本能寺の変で信長・信忠父子が死に、二条烏丸からすま(現京都市中京区)の地でその回向をしたが当寺の始まりという。「坊目誌」は寺地を正親町天皇より与えられたとする。寺名は織田信忠の法号による。天正一八年豊臣秀吉の命で四条京極きようごくの南東の地(貞安前之町)に移った。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大雲院」の意味・わかりやすい解説

大雲院
だいうんいん

京都市下京(しもぎょう)区寺町通四条下ルにある浄土系の単立寺院。龍池(りゅうち)山と号する。本能寺の変によって討たれた織田信長とその嫡子(ちゃくし)信忠(のぶただ)の供養のため、正親町(おおぎまち)天皇より御池御所を賜り、かねてより信長の帰依(きえ)を得ていた貞安(ていあん)を開山として、1587年(天正15)に創建された。大雲院は信忠の戒名である。その後豊臣(とよとみ)秀吉により現在地に移建。境内には信忠塔や石川五右衛門(ごえもん)の墓があり、正親町帝宸翰(しんかん)、前田玄以(げんい)画像(以上は国重要文化財)などの寺宝を蔵する。

[森 章司]

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事典・日本の観光資源 「大雲院」の解説

大雲院(第33番)

(鳥取県鳥取市)
中国三十三観音霊場」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

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