デジタル大辞泉 「如し」の意味・読み・例文・類語
ごとし【▽如し】
1
「あをによし奈良の都は咲く花のにほふがごとく今盛りなり」〈万・三二八〉
「おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし」〈平家・一〉
2 例示を表す。たとえば…のようだ。…など。
「和歌、管絃、往生要集ごときの
3 不確実な断定を表す。…のようだ。…らしい。→ごとき
「松の緑こまやかに、枝葉汐風に吹きたわめて、屈曲おのづからためたるがごとし」〈奥の細道〉
[補説]「ごとし」は、中古では多く漢文訓読文に用いられるが、語幹にあたる「ごと」は上代・中古の和歌などに用いられた。3は、中世以後の用法で、近代文語文にもみられる。