デジタル大辞泉 「様」の意味・読み・例文・類語
さま【様/▽方】
1 物事や人のありさま。ようす。状態。「雲のたなびく―が美しい」「物慣れた―に振る舞う」
2 姿かたち。かっこう。また、人の目に恥ずかしくない、それなりの形。→様になる
3 方法。手段。
「物言ふ―も知らず」〈源・常夏〉
4 理由。事情。いきさつ。
「なほおぼしとまるべき―にぞ聞え給ふめる」〈源・賢木〉
5 おもむき。趣向。体裁。
「臨時のもてあそび物の…時につけつつ―を変へて」〈源・帚木〉
[接尾]
1 人を表す語(名詞・代名詞)または人名・役職名・団体名などに付いて、尊敬の意を表す。「お嬢―」「お殿―」「あなた―」「田中―」「社長―」「商店会御一行―」
2 名詞や形容動詞の語幹に「お」「ご(御)」を冠したものに付いて、「…なこと」の意を丁寧に言い表す。ときに「お」「ご」を冠しないこともある。「お疲れ―」「お世話―」「お気の毒―」「ご苦労―」「はばかり―」
3 (後世は「ざま」の形になる)
㋐名詞に付いて、その方向、その方面という意を表す。「雨が横―に降る」
㋑動詞の連用形に付いて、ちょうど…するとき、…する折などの意を表す。「すれちがい―ひったくる」
㋒動詞の連用形に付いて、そういう動作のしかたである意を表す。「二階から下へのけ―に落ちる」
[代]《「きみさま」の略という。近世、多く遊里語として用いた》
1 二人称の人代名詞。あなた。
「これこれ大事の物ながら、―になに惜しかるべし」〈浮・一代男・一〉
2 三人称の人代名詞。慕っている第三者をさす。あのかた。
「
[下接語]有り様・
[類語]さん・君・氏・殿
よう【様〔樣〕】[漢字項目]
[学習漢字]3年
〈ヨウ〉
1 きまったかたち。一定のやり方。「様式/
2 ありさま。「様子・様相・様態/異様・一様・
3 図柄。「模様・文様」
〈さま(ざま)〉「
よう〔ヤウ〕【様】
「日ごろありつる―、くづしかたらひて、とばかりあるに」〈かげろふ・上〉
2 方法。やり方。
「その山見るに、さらに登るべき―なし」〈竹取〉
3 理由。事情。わけ。
「参るまじくは、その―を申せ」〈平家・一〉
4 (「思う」「言う」などに付いて)会話や思考の内容。または、その下に引用して続けた会話や思考の内容。
「車にて
5 名詞の下に付いて複合語をつくる。
㋐ある物に類似していることを表す。…ふう。…のよう。「刃物
㋑様式、方式などの意を表す。「上代
6 動詞の連用形の下に付いて複合語をつくる。
㋐ありさま、ようすなどの意を表す。「喜び
㋑…する方法、…するやり方などの意を表す。「ほかのし
[類語]化・的