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安達ヶ原 あだちがはら

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

安達ヶ原
あだちがはら

福島県中部,二本松市の中央部,阿武隈川沿岸にある台地。鬼女伝説をテーマにした能楽 (→黒塚 ) などで知られ,それにまつわる岩屋,碑,黒塚がある。霞ヶ城県立自然公園に属する。

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世界大百科事典 第2版の解説

あだちがはら【安達ヶ原】

福島県二本松市東部,阿武隈川南岸にある地名。安達ヶ原は歌枕として多くの歌に詠まれ,安達太良山東麓本宮盆地を指すとも言われる。この土地には古くから鬼が住むという伝説があり,たとえば平安後期成立の《拾遺和歌集》に,平兼盛の詠として〈みちのくの安達の原の黒塚に鬼こもれりときくはまことか〉の歌が入っている。この古伝説を踏まえて,謡曲の《安達原》(現在,観世流以外の流派では《黒塚》という)が生まれた。熊野山伏が行き暮れて一つ家に宿るが,主の老婆の留守に,禁を破って閨(ねや)の中をのぞき,死骸の山を見て逃げ出す。

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大辞林 第三版の解説

あだちがはら【安達ヶ原】

◇ 〔「あだちのはら」とも〕 福島県安達太良山東麓とうろくの野。鬼女伝説で名高い。安達の原。⦅歌枕⦆ 「みちのくの-の黒塚に鬼こもれりといふはまことか/拾遺 雑下
能の曲名。五番目物。山伏一行が安達ヶ原の鬼女の家に泊まり、食い殺されそうになるが、祈り伏せるというもの。黒塚。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

安達ヶ原
あだちがはら

福島県中北部、二本松市の阿武隈(あぶくま)川畔にある地。もとは川の西側の平地の呼称であったという。謡曲「黒塚(くろづか)」(観世流では「安達原(あだちがはら)」という)などで知られる鬼婆(おにばば)の伝説があり、鬼婆がこもったという岩屋が観世寺(かんぜじ)境内にある。近くの黒塚は鬼婆の墓とされ、そばに平兼盛(かねもり)の「みちのくの安達の原の黒塚におにこもれりと聞くはまことか」(『拾遺集』)の碑がある。[安田初雄]

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