えん【宴】
〘名〙
酒食の席を設け、歌舞などをして遊び楽しむこと。また、人を接待すること。
宴会。酒盛り。うたげ。
※宇津保(970‐999頃)吹上下「
九日の宴はかしこにてきこしめさん」
※搦手から(1915)〈長谷川如是閑〉病める革命家の日記から「宴酣(エンたけなは)なる頃、鍋が焼きついて来たので、C女はKの方にある水入の水を鍋に入れるべくKに請求した」 〔春秋左伝‐昭公二五年〕
え【宴】
〘名〙 (「えん」の「ん」の無表記) 宴会。
酒宴。えん。
※類従本兼輔集(933頃)「十月ふたつあるとし
御前の菊のえに」
えん‐・す【宴】
〘自サ変〙 酒盛りをする。酒宴を催す。
※続日本紀‐大宝元年(701)正月庚寅「宴二皇親及百寮於朝堂一」
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世界大百科事典内の宴の言及
【宴会】より
…世界の諸民族の宴会には共通した点がいくつかある。宴会(宴(うたげ))が周期的に訪れる祭りの一環として行われ,そこに厳粛と狂騒,競争,浪費,贈与などをともなった非日常的な世界が展開されている。…
【拍手】より
…神道では神拝作法で,ひらで(開手,平手),やひらで(八開手),てうち,かしわでともいう。折口信夫によると,平安期の大饗(おおあえ)と名付けられた饗宴には正客が正席につくと,列座の衆が拍手するのが本式で,宴(うたげ)とは〈うちあげ(拍ち上げ)〉で礼拝を意味したが,時代を経るにしたがって饗宴全体をあらわし,ついには酒宴をさすようになり,これが饗宴の主要部を構成すると考えられるようになったという。柏手(かしわで)手打【藤井 正雄】。…
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