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富来 とぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

富来
とぎ

石川県北西部,志賀町北部の旧町域。能登半島中央部に位置し,日本海に面する。 1919年町制。 1954年福浦村,熊野村,稗造村,東増穂村,西増穂村,西海村,西浦村の7村と合体。 2005年志賀町と合体。地名は中世以来の院 (郷) 名に由来する。中心地区は富来川河口にあり,六斎市大市の立つ市場町として発展。米作が中心であるが,砂丘地帯でのパイロット農業によるタバコ栽培も盛ん。用材シイタケなどを産し,製材業も行なわれている。福浦には古くからの商港があり,江戸時代北前船避難港であった。現在は富来港とともに外浦の重要な漁港になっている。海岸線は能登金剛と呼ばれ,能登半島国定公園の代表的景勝地。八幡神社で8月 31日,9月1日に行なわれる八朔祭礼は,くじり祭とも呼ばれて有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

富来
とぎ

石川県能登(のと)半島中央部、羽咋(はくい)郡にあった旧町名(富来町(まち))。現在は羽咋郡志賀(しか)町北部を占める地域。日本海に臨む。旧富来町は1919年(大正8)町制施行。1954年(昭和29)福浦(ふくら)、熊野、稗造(ひえづくり)、東増穂(ひがしますほ)、西増穂、西海(さいかい)、西浦(にしうら)の7村と合併。2005年(平成17)羽咋郡志賀町に合併。国道249号が通じる。旧町域は丘陵地が多く、富来川などの下流域に小沖積平野がある。農業は米作のほか砂丘地ではタバコやカボチャを栽培する。富来港、福浦港を中心とする沿岸漁業も盛んである。福浦港は8~9世紀に大陸の渤海(ぼっかい)の使者を送迎した港で、明治まで船舶の寄港地としてにぎわった。漁民のなかには船員として出稼ぎに行く者も多い。海岸一帯は能登半島国定公園域で、とくに能登金剛(こんごう)と称する地域は、巌門(がんもん)、関野鼻(せきのはな)、ヤセの断崖など奇岩・怪石の男性的海岸美に富み、外浦(そとうら)の代表的観光地である。特産に歌仙貝細工がある。松尾神社本殿は国の重要文化財に指定されている。[矢ヶ崎孝雄]
『『富来町史』全3巻(1974~1977・富来町)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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