日本歴史地名大系 「山之口」の解説
山之口
やまのくち
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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宮崎県南西部、北諸県(きたもろかた)郡にあった旧町名(山之口町(ちょう))。現在は都城市(みやこのじょうし)の東部を占める地域。都城盆地東端に位置する。旧山之口町は1964年(昭和39)町制施行。2006年(平成18)都城市に合併。旧町名は、中世城館山之口城、また都城盆地と宮崎平野を分ける山地の入口にあたることに由来する。西部に扇状地性の河岸段丘があるほかは大部分が日南(にちなん)山地で、青井(あおい)岳(563メートル)は都城盆地、宮崎平野の分水界である。JR日豊(にっぽう)本線、国道269号、宮崎自動車道が通る。古代駅家の水俣(みまた)駅の所在地といわれ、荘園島津荘三俣院(しょうえんしまづのしょうみまたのいん)も存した。戦国末の一時期伊東(いとう)氏が領したが、のち薩摩(さつま)島津氏の支配となった。主産業は農業で畜産が盛ん。特産物には完熟キンカン、粘土瓦(がわら)がある。観光地には青井岳自然公園がある。人形芝居の伝統芸能「麓文弥節人形浄瑠璃(ふもとぶんやぶしにんぎょうじょうるり)」が国の重要無形民俗文化財に指定されている。
[横山淳一]
『『山之口町史』(1974・山之口町)』
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