デジタル大辞泉 「帥」の意味・読み・例文・類語 すい【帥】[漢字項目] [常用漢字] [音]スイ(呉)(漢) ソツ(漢) ソチ(呉) [訓]かみ〈スイ〉1 軍を率いる最高の官。「元帥・将帥・総帥」2 先頭に立って指揮する。「統帥」〈ソツ〉ひきいる。「帥先」 そち【▽帥】 律令制で、大宰府だざいふの長官。そつ。 そつ【▽帥】 ⇒そち(帥) そつ【帥】[漢字項目] ⇒すい すい【帥】 軍隊の主将。将軍。「三軍の帥」 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「帥」の意味・読み・例文・類語 そつ【帥】 〘 名詞 〙① 令制で大宰府(だざいふ)の長官。九州諸国および、壱岐・対馬の行政を統轄し、筑前(福岡県の一部)の国務を執り、合わせて外交および、辺要防備を担当した。親王三品・四品、または諸王・諸臣の従三位相当官。弘仁一四年(八二三)以後、多く親王の任となり、諸臣は権帥(ごんのそつ)に任ぜられるのが例となった。親王任官の時は、府の実務は権帥もしくは大弐(だいに)がとった。大臣の左遷される場合、権帥に任ぜられるのが例で、その場合には政務にあずからなかった。そち。〔令義解(718)〕② 明治四年(一八七一)八月に置かれた陸軍四鎮台(東京・東北・大阪・鎮西)の長官。奏任官。同六年一月廃止。 すい【帥】 〘 名詞 〙① 軍を率いる主将。将帥。将軍。[初出の実例]「ここにて此勢を三手に分て、各二人の大将を差副へ、三軍の帥を司ら令め」(出典:太平記(14C後)一〇)[その他の文献]〔論語‐子罕〕② 一群を率いるもの。おさ。かしら。[初出の実例]「その時、一路のしまりを監司と云、帥、漕、憲、倉の四司あり」(出典:制度通(1724)二)[その他の文献]〔孟子‐公孫丑・上〕 そち【帥】 〘 名詞 〙 =そつ(帥)①[初出の実例]「本院の北の方の、まだそちの大納言の妻にていますかりける」(出典:大和物語(947‐957頃)一二四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「帥」の読み・字形・画数・意味 帥常用漢字 9画 [字音] スイ・シュツ・ソツ[字訓] ぬぐう・ひきいる・したがう[説文解字] [金文] [字形] 会意(し)+巾(きん)。は師の従うところの肉の象とは異なり、(啓)・(肇)などの従う神戸棚(かみとだな)の形に近く、帥とはその神戸棚に巾を加えてこれを刷拭(さつしよく)する意であろう。〔説文〕七下に「佩巾なり」とあり、重文として(ぜい)を録するが、は婦人が前かけのようにして帯びるもので、帥と同字とはしがたい。金文の〔師虎(しこき)〕に「今余(われ)隹(こ)れ先王の命に帥井(そつけい)す」のように、帥型(手本)の意に用いる。のちの率従というほどの意である。[訓義]1. ぬぐう、ふく、神棚を清める。2. 率と通じ、ひきいる、したがう。[古辞書の訓]〔立〕帥 ヒキヰル・ニギハシ・イクサ・ニハカ・アツマル・スケ・シタフ・トモ 〔字鏡集〕帥 ニハカニ・ヒク・キミ・アツマル・タツ・ヒキヰル・シタガフ・イクサタチ・ニギハル・イクサ・ミチビク[語系]帥sjiuat、(刷)shoatは声義近く、帥はもと刷拭を原義とする字。また(率)shiut、(遵)tziun、循・(巡)ziun、徇ziuenとも声近く、みな、ひきいる、したがうの意がある。[熟語]帥▶・帥乗▶・帥台▶・帥長▶・帥意▶・帥教▶・帥志▶・帥示▶・帥爾▶・帥先▶・帥然▶・帥導▶・帥服▶・帥由▶・帥▶[下接語]魁帥・官帥・渠帥・軍帥・群帥・元帥・師帥・主帥・将帥・身帥・総帥・隊帥・置帥・帥・統帥・文帥・兵帥・別帥・偏帥・勉帥・謀帥・立帥・旅帥・良帥 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「帥」の意味・わかりやすい解説 帥そつ 大宰府の長官。1名。「そち」とも読む。唐名は都督。令制以前には「率」の字を用いた。令制では親王は三・四品,臣下は従三位が相当位。職掌は西海道9国3島の総括と外国人の取扱方。平安時代,帥は親王の任となり,権帥 (ごんのそち) ,大弐 (だいに) が実務をとった。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by