引馬(読み)ヒキウマ

デジタル大辞泉 「引馬」の意味・読み・例文・類語

ひき‐うま【引(き)馬】

大名貴人などの行列で、鞍覆くらおおいをかけ、飾りたてて連れ歩く馬。
遊郭などで、客が遊興費を払えず、取り立てにつけられた人を伴って行くこと。「付け馬」を客の側からいう語。
[類語]牡馬ぼば牝馬ひんば子馬小馬若駒名馬麒麟駿馬優駿駄馬駑馬どば白馬青馬軍馬競走馬馬車馬輓馬ばんば裸馬放れ馬暴れ馬荒馬奔馬種馬当て馬驢馬ろば騾馬らば

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精選版 日本国語大辞典 「引馬」の意味・読み・例文・類語

ひき‐うま【引馬】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 貴人または大名などの外出の行列で、鞍覆(くらおおい)をかけて美しく飾り、装飾として連れて行く馬。
    1. [初出の実例]「能盛引馬、踏基清之所従」(出典:吾妻鏡‐元暦二年(1185)五月一七日)
  3. 馬に乗らずに引いて行くこと。また、その馬。
    1. [初出の実例]「ムチ。〈略〉 fiqi(ヒキ) vmani(ウマニ)ムチヲ ススメテ セキ ヤマヲ ウチコエヌ」(出典:日葡辞書(1603‐04))
  4. 遊郭などで、遊興費が払えないで、客が、その金を取り立てる人を伴って行くこと。
    1. [初出の実例]「引馬で大門を出るけちな客」(出典:雑俳・柳多留‐三五(1806))
  5. 葬式の際に、僧に提供するために引いて行く馬(日葡辞書(1603‐04))。

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